電験3種[電力]分野別<火力発電>の出題傾向分析

傾向をつかんで、効率的に学習を進めるために!

2009年~2020年の電験3種【電力】火力発電分野の出題傾向を分析しました。

まずは、年別の問題傾向一覧をどうぞ!

出題年 出題内容 出題形式
2009年 <問3>汽力発電所の熱効率 【正誤】
2009年 <問15>発電端熱効率と二酸化炭素排出量 【計算】
2010年 <問2>火力発電所の環境対策 【正誤】
2010年 <問3>コンバインドサイクル発電の特徴 【正誤】
2010年 <問15>発電端効率とボイラ効率 【計算】
2011年 <問2>火力発電所のボイラ設備 【正誤】
2011年 <問3>汽力発電所の復水器 【正誤】
2011年 <問15>汽力発電所の重油消費量と必要空気量 【計算】
2012年 <問2>汽力発電所のタービン発電機の特徴 【正誤】
2012年 <問3>汽力発電所の保護装置 【正誤】
2012年 <問15>送電端電力量と発電端熱効率 【計算】
2013年 <問2>ガスタービン発電の熱効率 【計算】
2013年 <問3>汽力発電所の蒸気タービン分類 【正誤】
2013年 <問15>発電端電力量と復水器冷却水流量 【計算】
2014年 <問2>汽力発電所の熱サイクル 【正誤】
2014年 <問3>コンバインドサイクル発電の高効率化 【正誤】
2014年 <問17>石炭消費量と二酸化炭素発生量 【計算】
2015年 <問2>汽力発電所の再生再熱サイクル 【空所】
2015年 <問3>汽力発電所のボイラ効率 【計算】
2016年 <問3>汽力発電所のボイラ及び付属設備 【正誤】
2016年 <問15>汽力発電所発電所のタービン効率と発電機効率(ランキンサイクル) 【計算】
2017年 <問3>火力発電所の環境対策 【正誤】
2017年 <問15>汽力発電所の重油消費量と必要空気量 【計算】
2018年 <問3>汽力発電所の蒸気タービン 【正誤】
2019年 <問3>火力発電所の熱効率向上方法 【正誤】
2019年 <問5>コンバインドサイクル発電 【正誤】
2019年 <問15>タービン出力と復水器冷却水温度 【計算】
2020年 <問2>復水器の機能 【空所】
2020年 <問3>汽力発電所の保護装置 【正誤】

計算問題が出題される可能性が高い

2020年と2018年を除いて、毎年計算問題が出題されています。近年の傾向として計算問題が出題されない可能性もあります。

計算問題の設問傾向としては、頻度順に

  1. 燃料燃焼時に発生する二酸化炭素量や必要空気量を問う(4問)
  2. 熱効率(発電端熱効率)を問う(3問)
  3. 燃料消費量を問う(3問)
  4. 各種(ボイラ、タービン、発電機)効率を問う(3問)
  5. 各種出力(タービン、発電機)を問う(2問)
  6. 復水器冷却水(流量、温度)について問う(2問)

これらの設問が組み合わされて出題されています。

計算問題の計算パターンは多くない

熱効率の計算方法や、燃料発生熱量、損失分熱量の冷却水温度上昇分、化学式から燃焼時発生ガスの量が計算できればほとんどの問題は解答できます。単位換算が一番の肝となります。

効率を問う計算問題は計算不要!?

電験の問題は、実際に基づいた数値を取り扱っており、計算問題も例外ではありません。

各種効率を問う問題がでたらラッキー!!計算不要で解答できるものさえあります。

実際的な各種効率は頭に入れておきましょう。

過去問題で実際に出題されている数値は

  • 発電端熱効率:35~43%
  • タービン効率:45~80%
  • 発電機効率:94~99%
  • ボイラ効率:85~90%

出題形式は正誤問題が多い

出題形式は計算問題を除いては、過去12年でのうち、

16問が「5つの文章の正誤を問う」もので、

2問が「空所を問う(選択式)」ものでした。

正誤・空所設問は全般的知識を問われる

正誤・空所設問の出題傾向としては、頻度順に

  1. コンバインドサイクル発電について問う(3問)
  2. 蒸気タービン・タービン発電機について問う(3問)
  3. 熱サイクルについて問う(2問)
  4. 汽力発電所の保護装置について問う(2問)
  5. 復水器について問う(2問)
  6. ボイラ設備について問う(2問)
  7. 熱効率について問う(2問)
  8. 環境対策について問う(2問)

上記のように、広く偏りなく出題されています。

ただし、汽力発電所の熱サイクルや、ボイラ・タービン・タービン発電機の機器構成などを理解できていれば、解ける問題がほとんどです。

 

電験3種[電力]<火力発電>の過去問題(一部内容省略)

「火力発電」過去問の問題文を一覧で掲載しています。簡素化のため問題文の一部は省略しました。 取り消し線が入っている個所が「誤り」の個所です。ざっと目を通して傾向をつかんでみてください。 「誤り」の内容を正しく修正できるでしょうか? 「正しい」内容も理解できているかしっかり復習してみてください。 リンク先で回答と解説が確認できます。

電験3種過去問【2009年電力 問3】

汽力発電所における、熱効率の向上を図る方法として、誤っているのは次のうちどれか。

  1. タービン入口の蒸気として、高温・高圧のものを採用する。
  2. 復水器の真空度を低くすることで蒸気はタービン内で十分に膨張して、タービンの羽根車に大きな回転力を与える。
  3. 節炭器を設置し、排ガスエネルギーを回収する。
  4. 高圧タービンから出た湿り飽和蒸気をボイラで再熱し、再び高温の乾き飽和蒸気として低圧タービンに用いる。
  5. 高圧及び低圧のタービンから蒸気を一部取り出し、給水加熱器に導いて給水を加熱する。

電験3種過去問【2009年電力 問15】

最大出力600[MW]の重油専焼火力発電所がある。重油の発熱量は44000[kJ/kg]で、潜熱は無視するものとして、次の(a)及び(b)に答えよ。

  1. 45000[MW・h]の電力量を発生するために、消費された重油の量が9.3×103[t]であるときの発電端効率[%]の値として、最も近いのは次のうちどれか。
  2. 最大出力で24時間運転した場合の発電端効率が40.0[%]であるとき、発生する二酸化炭素の量[t]として、最も近い値は次のうちどれか。なお、重油の化学成分は重量比で炭素85.0[%]、水素15.0[%]、原子量は炭素12、酸素16とする。炭素の酸化反応は次のとおりである。C + O2 → CO2

電験3種過去問【2010年電力 問2】

火力発電所の環境対策に関する記述として、誤っているのは次のうちどれか。

  1. 燃料として天然ガス(LNG)を使用することは、硫黄酸化物による大気汚染防止に有効である。
  2. 排煙脱硫装置は、硫黄酸化物を粉状の石灰と水との混合液に吸収させ除去する。
  3. ボイラにおける酸素濃度の低下を図ることは、窒素酸化物低減に有効である。
  4. 電気集じん器は、電極に高電圧をかけ、ガス中の粒子をコロナ放電で放電電極から放出される正イオンによって帯電させ、分離・除去する。
  5. 排煙脱硝装置は、窒素酸化物をアンモニアにより除去する。

電験3種過去問【2010年電力 問3】

複数の発電機で構成されるコンバインドサイクル発電を、同一出力の単機汽力発電と比較した記述として、誤っているのは次のうちどれか。

  1. 熱効率が高い。
  2. 起動停止時間が長い
  3. 部分負荷に対応するため、運転する発電機数を変えるので、熱効率の低下が少ない。
  4. 最大出力が外気温度の影響を受けやすい。
  5. 蒸気タービンの出力負担が少ないので、その分復水器の冷却水量が少なく、温排水量も少なくなる。

電験3種過去問【2010年電力 問15】

最大発電出力600[MW]の石炭火力発電所がある。石炭の発熱量を26400[kJ/kg]として、次の(a)及び(b)に答えよ。

  1. 日負荷率95.0[%]で24時間運転したとき、石炭の消費量は4400[t]であった。発電端熱効率[%]の値として、最も近いのは次のうちどれか。なお、[]=力/×100 とする。
  2. タービン効率45.0[%]、発電機効率99.0[%]、所内比率3.00[%]とすると、発電端効率が40.0[%]のときのボイラ効率[%]の値として、最も近いのは次のうちどれか。

電験3種過去問【2011年電力 問2】

火力発電所のボイラ設備の説明として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. ドラムとは、水分と飽和蒸気を分離するほか、蒸発管への送水などをする装置である。
  2. 過熱器とは、ドラムなどで発生した飽和水蒸気を乾燥した蒸気にするものである。
  3. 再熱器とは、熱効率の向上のため、一度高圧タービンで仕事をした蒸気をボイラに戻して加熱するためのものである。
  4. 節炭器とは、ボイラで発生した蒸気を利用して、ボイラ給水を加熱し、熱回収することによって、ボイラ全体の効率を高めるためのものである。
  5. 空気予熱器とは、火炉に吹き込む燃焼用空気を、煙道を通る燃焼ガスによって加熱し、ボイラ効率を高めるための熱交換器である。

電験3種過去問【2011年電力 問3】

汽力発電所の復水器に関する一般的説明として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 汽力発電所で最も大きな損失は、復水器の冷却水に持ち去られる熱量である。
  2. 復水器の冷却水の温度が低くなるほど、復水器の真空度は高くなる。
  3. 汽力発電所では一般的に表面復水器が多く用いられている。
  4. 復水器の真空度を高くすると、発電所の熱効率が低下する。
  5. 復水器の補機として、復水器内の空気を排出する装置がある。

電験3種過去問【2011年電力 問15】

定格出力500[MW]、定格出力時の発電端熱効率40[%]の汽力発電所がある。重油の発熱量は44000[kJ/kg]で、潜熱の影響は無視できるものとして、次の(a)及び(b)に答えよ。
ただし、重油の化学成分を炭素85.0[%]、水素15.0[%]、水素の原子量を1、炭素の原子量を12、空気の酸素濃度を21[%]とし、重油の燃焼反応は次のとおりである。C+O2CO2 2H2+O22H2O

  1. 定格出力にて、1時間運転したときに消費する燃料重量[t]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  2. このとき使用する燃料を完全燃焼させるために必要な理論空気量[m3]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、1[mol]の気体標準状態の体積は22.4[l]とする。
    ※理論空気量:燃料を完全に燃焼するために必要な最小限の空気量(標準状態における体積)

電験3種過去問【2012年電力 問2】

次の文章は、汽力発電所のタービン発電機の特徴に関する記述である。

汽力発電所のタービン発電機は、水車発電機に比べ回転速度が【(ア)】なるため、【(イ)】強度を要求されることから、回転子の構造は【(ウ)】にし、水車発電機よりも直径を【(エ)】しなければならない。このため、水車発電機と同出力を得るためには横軸方向に【(オ)】することが必要となる。

上記の記述中の空白個所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、最も適切なものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

電験3種過去問【2012年電力 問3】

汽力発電所の保護装置に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. ボイラ内の蒸気圧力が一定限度を超えたとき、蒸気を放出させ機器の破損を防ぐ安全弁が設置されている。
  2. ボイラの水の循環が円滑に行われないとき、水管の焼損事故を防止するため、燃料を遮断してバーナを消火させる燃料遮断装置が設置されている。
  3. 蒸気タービンの回転速度が定格を超える一定値以上に上昇すると、自動的に蒸気止弁を閉じて、タービンを停止する非常調速機が設置されている。
  4. 蒸気タービンの軸受け圧力が低下したとき、タービンを停止させるトリップ装置が設置されている。
  5. 発電機固定子巻線の内部短絡を検出・保護するために、比率差動継電器が設置されている。

電験3種過去問【2012年電力 問15】

定格出力300[MW]の石炭火力発電所について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。

  1. 定格出力で30日間連続運転したときの送電端電力量[MW・h]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、所内率は5[%]とする。
  2. 1日の間に下表に示すような運転を行ったとき、発熱量は28000[kJ/kg]の石炭を1700[t]消費した。この1日の間の発電端熱効率[%]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

電験3種過去問【2013年電力 問2】

排熱回収方式のコンバインドサイクル発電所において、コンバインドサイクル発電の熱効率が48[%]、ガスタービン発電の排気が保有する熱量に対する蒸気タービン発電の熱効率が20[%]であった。ガスタービン発電の熱効率[%]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、ガスタービン発電の排気は全て蒸気タービン発電に供給されるものとする。

電験3種過去問【2013年電力 問3】

汽力発電所における蒸気の作用及び機能や用途による蒸気タービンの分類に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 復水タービンは、タービンの排気を復水器で復水させて高真空とすることにより、タービンに流入した蒸気をごく低圧まで膨張させるタービンである。
  2. 背圧タービンは、タービンで仕事をした蒸気を復水器に導かず、工場用蒸気及び必要箇所に送気するタービンである。
  3. 反動タービンは、固定羽根で蒸気圧力を上昇させ、蒸気が回転羽根に衝突する力と回転羽根から排気するときの力を利用して回転させるタービンである。
  4. 衝動タービンとは、蒸気が回転羽根に衝突するときに生じる力によって回転させるタービンである。
  5. 再生タービンは、ボイラ給水を加熱するため、タービン中間段から一部の蒸気を取り出すようにしたタービンである。

電験3種過去問【2013年電力 問15】

復水器の冷却に海水を利用する汽力発電所が定格出力で運転している。次の(a)及び(b)の問に答えよ。

  1. この発電所の定格出力運転時には発電端熱効率が38[%]、燃料消費量が40[t/h]である。1時間当たりの発生電力量[MW・h]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、燃料発熱量は44000[kJ/kg]とする。
  2. 定格出力で運転を行ったとき、復水器冷却水の温度上昇を7[K]とするために必要な復水器冷却水の流量[m3/s]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
     ただし、タービン熱消費率を8000[kJ/(kW・h)]、海水の比熱と密度をそれぞれ4.0[kJ/(kg・K)]、1.0×103[kg/m3]、発電機効率を98[%]とし、提示していない条件は無視する。

電験3種過去問【2014年電力 問2】

図に示す汽力発電所の熱サイクルにおいて、各過程に関する記述として誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. A→B:給水が給水ポンプによりボイラ圧力まで高められる断熱膨張の過程である。
  2. B→C:給水がボイラ内で熱を受けて飽和蒸気になる等圧受熱の過程である。
  3. C→D:飽和蒸気がボイラの過熱器により過熱蒸気になる等圧受熱の過程である。
  4. D→E:過熱蒸気が蒸気タービンに入り復水器内の圧力まで断熱膨張する過程である。
  5. E→A:蒸気が復水器内で海水などにより冷やされ凝縮した水となる等圧放熱の過程である。

電験3種過去問【2014年電力 問3】

次の文章は、コンバインドサイクル発電の高効率化に関する記述である。

コンバインドサイクル発電の出力増大や熱効率向上を図るためにはガスタービンの高効率化が重要である。高効率化の方法には、ガスタービンの入口ガス温度を【(ア)】することや空気圧縮機の出口と入口の【(イ)】比を増加させることなどがある。このためには、燃焼器やタービン翼などに用いられる【(ウ)】材料の開発や部品の冷却技術の向上が重要であり、同時に【(エ)】の低減が必要となる。

上記の記述中の空白個所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

電験3種過去問【2014年電力 問17】

定格出力200MWの石炭火力発電所がある。石炭の発熱量は28000kJ/kg、定格出力時の発電端熱効率は36%で、計算を簡単にするため潜熱の影響は無視するものとして、次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし、石炭の化学成分は重量比で炭素70%、水素他30%、炭素の原子量を12、酸素の原子量を16とし、炭素の酸化反応は次のとおりである。C+O2CO2

  1. 定格出力にて1日運転したときに消費する燃料重量の値[t]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  2. 定格出力にて1日運転したときに発生する二酸化炭素の重量の値[t]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

電験3種過去問【2015年電力 問2】

汽力発電所における再生サイクル及び再熱サイクルに関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 再生サイクルは、タービン内の蒸気の一部を抽出して、ボイラの給水加熱を行う熱サイクルである。
  2. 再生サイクルは、復水器で失う熱量が減少するため、熱効率を向上させることができる。
  3. 再生サイクルによる熱効率向上効果は、抽出する蒸気の圧力、温度が高いほど大きい。
  4. 再熱サイクルは、タービンで膨張した湿り蒸気をボイラの過熱器で加熱し、再びタービンに送って膨張させる熱サイクルである。
  5. 再生サイクルと再熱サイクルを組み合わせた再熱再生サイクルは、ほとんどの大容量汽力発電所で採用されている。

電験3種過去問【2015年電力 問3】

定格出力10000kWの重油燃焼の汽力発電所がる。この発電所が30日間連続運転し、そのときの重油使用量は1100t、送電端電力量は5000MW・hであった。この汽力発電所のボイラ効率の値[%]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。なお、重油の発熱量は44000kJ/kg、タービン室効率は47%、発電機効率は98%、所内率は5%とする。

電験3種過去問【2016年電力 問3】

汽力発電所のボイラ及びその付属設備に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 蒸気ドラムは、内部に蒸気部と水部をもち、気水分離器によって蒸発管からの気水を分離させるものであり、自然循環ボイラ、強制循環ボイラに用いられるが貫流ボイラでは必要としない。
  2. 節炭器は、煙道ガスの余熱を利用してボイラ給水を飽和温度以上に加熱することによって、ボイラ効率を高める熱交換器である。
  3. 空気予熱器は、煙道ガスの排熱を燃焼用空気に回収し、ボイラ効率を高める熱交換器である。
  4. 通風装置は、燃焼に必要な空気をボイラに供給するとともに発生した燃焼ガスをボイラから排出するものである。通風方式には、煙道だけによる自然通風と、送風機を用いた強制通風とがある。
  5. 安全弁は、ボイラの使用圧力を制限する装置としてドラム、過熱器、再熱器などに設置され、蒸気圧力が所定の値を超えたときに弁体が開く。

電験3種過去問【2016年電力 問15】

図は、あるランキンサイクルによる汽力発電所のP-V線図である。この発電所が、A点の比エンタルピー140kJ/kg、B点の比エンタルピー150kJ/kg、C点の比エンタルピー3380kJ/kg、D点の比エンタルピー2560kJ/kg、蒸気タービンの使用蒸気量100t/h、蒸気タービン出力18MWで運転しているとき、次の(a)及び(b)の問に答えよ。

  1. タービン効率の値[%]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  2. この発電所の送電端出力16MW、所内比率5%のとき、発電機効率の値[%]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

電験3種過去問【2017年電力 問3】

火力発電所の環境対策に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 接触還元法は、排ガス中にアンモニアを注入し、触媒上で窒素酸化物を窒素と水に分解する。
  2. 湿式石灰石(石灰)ー石こう法は、石灰と水との混合液で排ガス中の硫黄酸化物を吸収・除去し、副生品として石こうを回収する。
  3. 二段燃焼法は、燃焼用空気を二段階に分けて供給し、燃料過剰で一次燃焼させ、二次燃焼域で不足分の空気を供給し燃焼させ、窒素酸化物の生成を抑制する。
  4. 電気集じん器は、電極に高電圧をかけ、コロナ放電で放電電極から放出される負イオンによってガス中の粒子を帯電させ、分離・除去する。
  5. 排ガス混合(再循環)法は、燃焼用空気に排ガスの一部を再循環、混合して燃焼温度を上げ、窒素酸化物の生成を抑制する。

電験3種過去問【2017年電力 問15】

定格出力600[MW]、定格出力時の発電端熱効率42[%]の汽力発電所がある。重油の発熱量は44000[kJ/kg]で、潜熱の影響は無視できるものとして、次の(a)及び(b)に答えよ。ただし、重油の化学成分を炭素85.0[%]、水素15.0[%]、水素の原子量を1、炭素の原子量を12、空気の酸素濃度を21[%]とし、重油の燃焼反応は次のとおりである。C+O2CO22H2+O22H2O

  1. 定格出力にて、1日運転したときに消費する燃料質量の値[t]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  2. そのとき使用する燃料を完全燃焼させるために必要な理論空気量[m3]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、1molの気体標準状態の体積は22.4Lとする。
    ※理論空気量:燃料を完全に燃焼するために必要な最小限の空気量(標準状態における体積)

電験3種過去問【2018年電力 問3】

汽力発電所の蒸気タービンに関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 衝動タービンは、蒸気が回転羽根(動翼)に衝突するときに生じる力によって回転させるタービンである。
  2. 調速装置は、蒸気加減弁駆動装置に信号を送り、蒸気流量を調整することで、タービンの回転速度制御を行う装置である。
  3. ターニング装置は、タービン停止中に高温のロータが曲がることを防止するため、ロータを低速で回転させる装置である。
  4. 反動タービンとは、固定羽根(静翼)から排気するときの力を利用して回転させるタービンである。
  5. 非常調速装置は、タービンの回転速度が運転中に定格回転速度以下となり、一定値以下まで下降すると作動して、タービンを停止させる装置である。

電験3種過去問【2019年電力 問3】

汽力発電所における熱効率向上方法として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. タービン入口蒸気として、極力、温度が低く、圧力が低いものを採用する。
  2. 復水器の真空度を高くすることで蒸気はタービン内で十分に膨張して、タービン羽根車に大きな回転力を与える。
  3. 節炭器を設置し、排ガス温度を上昇させる。
  4. 高圧タービンから出た湿り飽和蒸気をボイラで再熱させないようにする。
  5. 高圧及び低圧のタービンから蒸気を一部取り出し、給水加熱器に導いて給水を加熱させ、復水器に捨てる熱量を増加させる。

電験3種過去問【2019年電力 問5】

ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたコンバインドサイクル発電に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 燃焼用空気は、空気圧縮機、燃焼器、ガスタービン、排熱回収ボイラ、蒸気タービンを経て、排ガスとして煙突から排出される。
  2. ガスタービンを用いない同容量の汽力発電に比べて、起動停止時間が短く、負荷追従性が高い。
  3. ガスタービンを用いない同容量の汽力発電に比べて、復水器の冷却水量が少ない。
  4. ガスタービン入口温度が高いほど熱効率が高い。
  5. 部分負荷に対応するための、単位ユニット運転台数の増減が可能なため、部分負荷時の熱効率の低下が小さい。

電験3種過去問【2019年電力 問15】

復水器の冷却に海水を使用し、運転している汽力発電所がある。このときの復水器冷却水流量は30m3/s、復水器冷却水が持ち去る毎時熱量は3.1×109kJ/h、海水の比熱容量は4.0kJ/(kg・K)、海水の密度は1.1×103kg/m3、タービンの熱消費率は8000kJ/(kW・h)である。この運転状態について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし、復水器の冷却水が持ち去る熱以外の損失は無視するものとする。

  1. タービン出力の値[MW]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  2. 復水器冷却水の温度上昇の値[K]といして、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

電験3種過去問【2020年電力 問2】

次の文章は、汽力発電所の復水器の機能に関する記述である。

汽力発電所の復水器は蒸気タービン内で仕事を取り出した後の【(ア)】蒸気を冷却して凝縮させる装置である。復水器内部の真空度を【(イ)】保持してタービンの【(ア)】圧力を【(ウ)】させることにより、【(エ)】の向上を図ることができる。なお、復水器によるエネルギー損失は熱サイクルの中で最も【(オ)】。

上記の記述中の空白個所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

電験3種過去問【2020年電力 問3】

次の a)~ e)の文章は、汽力発電所の保護装置に関する記述である。これらの文章の内容について、適切なものと不適切なものの組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 蒸気タービンの回転速度が定格を超える一定値以上に上昇すると、自動的に蒸気止弁を閉じて、タービンを停止する非常調速機が設置されている。
  2. ボイラ水の循環が円滑に行われないとき、水管の焼損事故を防止するため、燃料を遮断してバーナを消火させる燃料遮断装置が設置されている。
  3. 負荷の緊急遮断等によって、ボイラ内の蒸気圧力が一定限度を超えたとき、蒸気を放出させて機器の破損を防ぐため、蒸気加減弁が設置されている。
  4. 蒸気タービンの軸受油圧が異常低下したとき、タービンを停止させるトリップ装置が設置されている。
  5. 発電機固定子巻線の内部短絡を検出・保護するために、比率差動継電器が設置されている。