// google adsence用 電験1種過去問【2024年電力管理 問6】 | 電気主任技術者のいろは

電験1種過去問【2024年電力管理 問6】

2025年1月21日

【施設管理】高調波が電気設備に与える影響と諸量把握《計算問題》

 各種の電気設備から発生する高調波電流により電圧波形がひずみ,他の電気設備に障害を与える事例が発生している。このような高調波電流を抑制するためには,電圧ひずみと高調波流出電流の管理が必要であり,そのための諸量を適切に把握することが重要である。
 図のように,66kV系統から受電する6.6kV母線に整流器負荷,純抵抗負荷,発電機が遮断器CB2,CB3,CB4を介して接続されている。CB1は,受電用遮断器である。受電変圧器の容量は3300kV・A,インピーダンスは自己容量基準で10%であり,抵抗分と励磁インピーダンスとを無視できるものとする。整流器負荷は5次高調波電流を発生し,その他の高調波成分は無視できるものとする。
(1) 高調波が電気設備に与える可能性のある障害を二つ挙げよ。
(2) 5次高調波に対する受電変圧器の2次側換算リアクタンス[Ω]を求めよ。
(3) CB1とCB2のみが閉であるとする。整流器負荷が発生する5次高調波電流の大きさが I5 [A]のとき,6.6kV母線の相電圧に含まれる5次高調波成分の大きさを求めよ。
(4) 上記(3)の状態でCB3が閉となったとする。系統に流れ出す5次高調波電流の大きさ I5S を純抵抗負荷の値 R [Ω]と I5 とで表せ。
(5) CB1が開で,発電機が整流器負荷と純抵抗負荷とに電源供給している。このときの6.6kV母線相電圧に含まれる5次高調波成分の大きさを求めよ。ただし,発電機の5次高調波に対するリアクタンスを X5 [Ω]とする。

解答と解説はこちら

解答

公式標準解答

(1) 以下の障害うち,二つが記述されていればよい。
・力率改善用コンデンサに過熱や振動・騒音が発生する。焼損に至ることもある。
・トランスの損失(鉄損と銅損)が増大する。
・電動機の回転が周期的に変動する。振動・騒音が発生し,損失が増大する。
・電力量計に計測誤差が発生する。
・保護継電器に誤動作,誤不動作が発生する。

解説

 高調波が及ぼす影響についての問題です。高調波の電流計算は類題も多いですが、その場で考える必要がある問題です。

難易度3(★★★☆☆)


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