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パワーエレクトロニクスの学習帳

2022年8月10日

単相半波整流回路

図1は単相半波ダイオード整流回路で、抵抗RとリアクトルLとを直列接続した負荷に電力を供給する。また図1に示した回路の電圧波形と電流波形を図2に示す。ただし、ダイオードDの電圧降下及びリアクトルLの抵抗は無視している。

図1の電源電圧v(t)>0の期間においてダイオードDは順方向バイアスとなり導通する。v(t)とvR(t)が等しくなる電源電圧v(t)の位相をωt=θmとすると、出力電流id(t)が増加する電源電圧の位相ωtが0<ωt<θmの期間においては\(vL(t)>0\)、ωt=θm以降については\(vL(t)<0\)となる。

出力電流id(t)は電源電圧v(t)が負となってもv(t)=0の点よりもωt=βに相当する時間だけ長く流れ続ける。これは、Lの磁気エネルギーが0となるωt=π+βで出力電流id(t)が0となる。出力電圧vd(t)の平均値Vdは電源電圧v(t)を0~\(π+β\)の区間で積分して一周期である2πで除して計算でき、このときLの電圧vL(t)を同区間で積分すれば0となるので、Vdは抵抗Rの電圧vR(t)の平均値VRに等しくなる。

過去問題:
電験3種過去問【2021年機械 問16】(単相半波整流回路の動作)

DC-DCコンバータ

降圧チョッパ

昇降圧チョッパ

図1は昇降圧チョッパを示している。スイッチS、ダイオードD、リアクトルL、コンデンサCを用いて、図のような向きに定めた負荷抵抗Rの電圧\(V_{out}\)を制御するためのものである。これらの回路で、直流電源\(V_{in}\)の電圧は一定とする。また、回路の時定数は、スイッチSの動作周期に対して十分に大きいものとする。回路のスイッチSの通流率γとした場合

(1)Sがオンのときは、電源EからのエネルギーがLに蓄えられる。

(2)Sがオフのときは、Lに蓄えられたエネルギーが負荷抵抗RとコンデンサCに\(D_{2}\)を通して放出される。

(3)出力電圧\(V_{out}\)の平均値は、γが0.5より大きいときは昇圧チョッパ、0.5より小さいときは降圧チョッパとして動作する。

(4)出力電圧\(V_{out}\)の平均値は、図の\(V_{out}\)の向きを考慮すると正になる。

(5)Lの電圧vLの平均電圧は、Sのスイッチング一周期で0となる。

 平滑コンデンサCの静電容量は十分に大きく、出力電圧\(V_{out}\)及び出力電流\(I_{out}\)のリプルは無視できるものとする。図2,3は、定常状態におけるインダクタの電圧\(v_{L}\)及び電流\(i_{L}\)の波形であり、スイッチSがオンの期間を\(T_{on}\)、オフの期間を\(T_{off}\)とする。
図2は出力電流\(I_{out}\)が大きく、インダクタ電流\(i_{L}\)が常に正の場合で、電流連続モードと呼び、このときの出力電圧が、\(V_{out}=\displaystyle\frac{T_{on}}{T_{off}}V_{in}\)となることは、よく知られている。ここで、デューティ比\(\displaystyle D=\frac{T_{on}}{T_{on}+T_{off}}\)を用いると、\(V_{out}=\displaystyle\frac{D}{1-D}V_{in}\)と表すこともできる。
一方、出力電流\(I_{out}\)を低減すると、図3のようにインダクタ電流\(i_{L}\)に零となる期間が現れる。図3の場合を電流断続モード(電流不連続モード)と呼ぶ。定常状態では、インダクタ電圧\(v_{L}\)の1周期の平均値は常に\(\fbox{零}\)でなければならない。電流連続モードと電流断続モードとスイッチSのゲート信号が同じであれば、\(V_{out}\)は
\(\fbox{電流断続モードの方が高く}\)なる。

インバータ

電圧形インバータ

電圧形インバータでは、スイッチングデバイス\(\displaystyle Q_1\)と\(\displaystyle Q_2\)に交互にオン信号とオフ信号を与えることにより、直流電源から交流電源を作り出す。

 図1には電圧形ハーフブリッジインバータを示す。負荷は誘導性負荷Lで、今\(Q_1\)がオンして負荷電流が\(P-Q_1-L-O\)の経路で流れているとする。その後のある時刻で、\(Q_1\)をオフして\(Q_2\)にオン信号を与えた。この直後に流れる電流の経路は\(\fbox{N-D_2-L-O}\)となる。実際の電圧形インバータでは、\(Q_1\)にオフ信号を与えてから\(Q_2\)にオン信号を与えるまでに所定の時間をとっている。この時間を\(\fbox{デッドタイム}\)といい、ターンオフの遅れなどによって短絡電流が流れるのを未然に防止する目的で設けている。電圧形インバータでは、直流電源とインバータからなる回路の\(\fbox{インダクタンスを小さく}\)してあるもので、もし短絡すると大きな短絡電流が流れてしまう。
図1のインバータの出力電圧波形を図2に示す。この電圧\(v_a\)は、直流電源の\(\fbox{中間電位点O}\)端子からa端子を見たときの電圧である。図1のハーフブリッジインバータを2台使用したのが、図3の電圧形フルブリッジインバータである。このときの出力電圧\(v_{ab}\)は、\(v_{ab}=v_a-v_b\)と表せる。インバータ1とインバータ2が位相差120°で運転したときの出力電圧波形は図4となり、この電圧\(v_{ab}\)の波高値は
\(\fbox{E}\)となる。

単相交流電力調整装置