電験3種過去問【2009年理論 問1】

2020年8月27日

【電磁気】コンデンサの電界・電束密度・電荷《空所問題》

 電極板面積と電極板感覚が共にS〔m2〕とd〔m〕で、一方は比誘電率がεr1の誘電体からなる平行平板コンデンサC1と、他方は比誘電率がεr2の誘電体からなる平行平板コンデンサC2がある。いま、これらを図のように並列に接続し、端子A,B間に直流電圧V0〔V〕を加えた。このとき、コンデンサC1の電極板間の電界の強さをE1〔V/m〕、電束密度をD1〔C/m2〕、また、コンデンサC2の電極板間の電界の強さE1〔V/m〕、電束密度をD2〔C/m²〕とする。両コンデンサの電界の強さE1〔V/m〕とE2〔V/m〕はそれぞれ【(ア)】であり、電束密度D1〔C/m2〕と電束密度D2〔C/m2〕はそれぞれ【(イ)】である。したがって、コンデンサC1に蓄えられる電荷をQ1〔C〕、コンデンサC2に蓄えられる電荷をQ2〔C〕とすると、それらはそれぞれ【(ウ)】となる。
 ただし、電極板の厚さ及びコンデンサの端効果は、無視できるものとする。また、真空の誘電率をε0〔F/m〕とする。
 上記の記述中の空白個所(ア)、(イ)及び(ウ)に当てはまる式として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。

  (ア) (イ) (ウ)
(1) E1=(εr₁/d)V₀
E2=(εr₂/d)V₀
D1=(εr₁/d)SV₀
D2=(εr₂/d)SV₀
Q1={(ε₀εr₁)/d}SV₀
Q2={(ε₀εr₂)/d}SV₀
(2) E1=(εr₁/d)V₀
E2=(εr₂/d)V₀
D1={(ε₀εr₁)/d}V₀
D2={(ε₀εr₂)/d}V₀
Q1={(ε₀εr₁)/d}SV₀
Q2={(ε₀εr₂)/d}SV₀
(3) E1=V₀/d
E2=V₀/d
D1={(ε₀εr₁)/d}SV₀
D2={(ε₀εr₂)/d}SV₀
Q1={(ε₀εr₁)/d}V₀
Q2={(ε₀εr₂)/d}V₀
(4) E1=V₀/d
E2=V₀/d
D1={(ε₀εr₁)/d}V₀
D2={(ε₀εr₂)/d}V₀
Q1={(ε₀εr₁)/d}SV₀
Q2={(ε₀εr₂)/d}SV₀
(5) E1={(ε₀εr₁)/d}SV₀
E2={(ε₀εr₂)/d}SV₀
D1={(ε₀εr₁)/d}V₀
D2={(ε₀εr₂)/d}V₀
Q1=(ε₀/d)SV₀
Q2=(ε₀/d)SV₀
解答と解説はこちら

解答

(4)

解説

(ア)電界の強さはE[V/m]=V[V]/d[m]である。単位[V/m]からも明らかで、電圧を距離で割ったものとなる。それぞれのコンデンサC1、C2にかかる電圧は並列接続であるのでV₀[V]である。したがって、E₁=V₀/d、E₂=V₀/dとなる。

(イ)電束密度D[C/m²]=εEとなる。異なる絶縁物間では電界Eはそれぞれ異なるが、電束密度Dはいずれも等しくなる。
 コンデンサC1、C2の誘電体での誘電率はそれぞれ、ε=ε₀εr₁、ε=ε₀εr₂なので、D1=ε₀εr₁E₁={(ε₀εr₁)/d}V₀、D2=ε₀εr₂E₂={(ε₀εr₂)/d}V₀となる。

(ウ)電束密度D[C/m²]は単位面積当たりの電荷であるので、電荷Q[C]=D[C/m²]×S[m²]となる。
 【別解】電荷Q[C]=CVである。C=εS/dであるので、Q=(εS/d)Vとなる。