// google adsence用 電験1種過去問【2019年電力管理 問3】 | 電気主任技術者のいろは

電験1種過去問【2019年電力管理 問3】

2024年9月16日

【送電】過渡安定性、地絡様相による過酷度合の違い、PSSの基本機能《論説問題》

 図に示す1機無限大母線系統の2回線送電線において、1回線の送電端母線の至近端で事故が起こり、当該回線の三相遮断が行われた場合の過渡安定性について、次の問に答えよ。

解答と解説はこちら

解答

公式標準解答

(1) 1 線地絡の場合,事故中の正相分等価回路では,事故点インピーダンスとして事故点から見た逆相及び零相インピーダンスが挿入される。一方,3 線地絡時には,等価回路では事故点は短絡される。このため事故中における事故点の正相電圧の大きさは,3線地絡時より1線地絡時の方が大きくなる。これにより1線地絡時の方が,事故中の発電機の送電電力が大きくなり,発電機の加速が抑制されるため,過渡安定性面から見た過酷度合いは小さくなる。

(2) 図のように,事故除去時間が短くできれば,加速エネルギーを小さくでき,これが安定性余裕の増大につながる。( S₁ >S₁′ )

(3)
[目的]
 速応励磁を用いた場合,発電機の第1波動揺の抑制には効果があるが,第2 波以降の減衰が悪化する場合がある。PSS はこの減衰を改善することを目的とする。
[基本機能]
 PSS は,発電機出力,発電機回転数などを入力信号とし,対象とする動揺周期に対し発電機加速(減速)時には励磁を強める(弱める)ように位相と大きさを調整し,動揺を抑制するための自動電圧調整装置(AVR)への補助信号を生成する。

解説

 過渡安定性に関する問題です。類題も多いところで、しっかり要点を押さえて書ききりたいところです。一種の内容ですので、論点がやや専門的になっています。

難易度3(★★★☆☆)


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