解答
公式標準解答
- 直流連系の一般的な長所を四つ、短所を三つ挙げよ。
- 長所
- ケーブルで送電する場合、充電電流に起因した無効電力発生がないので、そのための無効電力補償装置が不要である。
- 交流系統の短絡容量が連系によって増大しない。
- 潮流を自由に、かつ高速に制御できる。
- 送電端と受電端との間の電圧位相差に起因する安定度問題がないので、長距離大容量送電による連系が可能である。
- 交流系統の事故が他の交流系統に波及しない。
- 交流連系と比べて送電線条数が少なくて済むので、送電線の支持物を小形にできる。
- 周波数の異なる系統を連系することができる。
- 短所
- 直流連系の両端に変換設備が必要である。
- 交流系統の短絡容量が小さい場合、電圧不安定問題、発電機軸ねじり(ねじれも可)問題、及び高調波不安定現象を発生する可能性がある。
- 多端子連系の場合は、制御と保護が複雑になる。
- 高調波対策が必要である。
- 系統周波数が同じ電力系統間の連系であるにもかかわらず、直流を介した連系が三つ存在する。そのうちの一つについて、連系箇所を挙げ、直流連系を採用するに至った最も大きな技術的理由を述べよ。
- 北海道ー本州間直流連系
採用するに至った最大の技術的理由は、海底ケーブルによる海峡横断送電であるため、交流連系での無効電力発生を回避できること。
- 南福光直流連系
採用するに至った最大の技術的理由は、ループ系統での潮流制御の自由度確保。
- 紀伊水道直流連系
採用するに至った最大の技術的理由は、海底ケーブルによる海峡横断送電であるため、交流連系での無効電力発生を回避できること。
解説
直流連系(直流送電)に関する問題です。類題が多く、頻出分野であるため、各種特徴や連系点はしっかり記述できるようにしたいです。
電験1種過去問【2019年電力管理 問6】(直流連系による広域運営)がほぼ同様の問題です。
難易度2(★★☆☆☆)
追加学習は変電所の学習帳、電気施設管理の学習帳で
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