解答
解説
テブナンの定理を用いて解く。
図1の破線で囲まれた部分を切り離し、図2の破線部分に示す抵抗Rと電圧源Eに等価変換する。
電流源を開放除去、電圧源を短絡除去したときの抵抗値R=\(\fbox{(ヨ)4}\)Ω、
電流源7Aにより、3Ωの抵抗に係る電圧は21Vとなる。
したがってE=21-5=\(\fbox{(ル)16}\)Vとなる。
図2から、抵抗\(R_1\)に流れる電流\(I_1\)を重ね合わせの理を用いて求める。
等価電源Eによる回路を考えるため、4V電源を短絡除去すると、合成抵抗\(R_E\)は
\(\displaystyle R_E=R+\frac{2R_1}{2+R_1}\)
\(\displaystyle =4+\frac{2R_1}{2+R_1}\)
\(\displaystyle =\frac{8+6R_1}{2+R_1}\)[Ω]
4V電源除去時の抵抗Rに流れる電流\(I_{ER}\)は
\(\displaystyle I_{ER}=\frac{E}{R_E}\)
\(\displaystyle =\frac{16}{\frac{8+6R_1}{2+R_1}}\)
\(\displaystyle =16\times\frac{2+R_1}{2(4+3R_1)}\)
\(\displaystyle =8\times\frac{2+R_1}{4+3R_1}\)
電流の分流則より、4V電源除去時の\(I_1\)部に流れる電流を\(I_{E1}\)とすると
\(\displaystyle I_{E1}=I_{ER}\times\frac{2}{2+R_1}\)
\(\displaystyle =\frac{16}{4+3R_1}\)[A]
同様にして、直流電源4Vによる回路を考えるため、等価電源Eを短絡除去し
等価電源E除去時の\(I_1\)部に流れる電流を\(I_{41}\)として計算すると
\(\displaystyle I_{41}=\frac{8}{4+3R_1}\)[A]
上記2つの回路を合成すると、抵抗\(R_1\)に流れる電流\(I_1\)は
\(\displaystyle I_{1}=I_{E1}+I_{41}\)
\(\displaystyle I_{1}=\frac{16}{4+3R_1}+\frac{8}{4+3R_1}\)
\(\displaystyle I_{1}=\frac{24}{4+3R_1}\)[A]
となる。また、\(R_1\)で消費される電力Pは\(P=I_1^2R_1\)で求められる。
\(\displaystyle P=\left(\frac{24}{4+3R_1}\right)^2 R_1\)
\(\displaystyle =\frac{24^2R_1}{9R_1^2+16+24R_1}\)
\(\displaystyle =\frac{24^2}{9R_1+\frac{16}{R_1}+24}\)
上式の\(\displaystyle 9R_1+\frac{16}{R_1}\)の部分が最小であればPは最大となる。
相加相乗平均の不等式を用いると
\(\displaystyle 9R_1=\frac{16}{R_1}\)であるとき、\(\displaystyle 9R_1+\frac{16}{R_1}\)は最小となるので
\(\displaystyle 9R_1^2=16\)
\(\displaystyle R_1=\frac{4}{3}\)
したがって、\(\displaystyle R_1=\frac{4}{3}\)Ωのときに電力Pは最大となり、このとき
\(\displaystyle P=\left(\frac{24}{4+3R_1}\right)^2 R_1\)
\(\displaystyle =\left(\frac{24}{4+3\frac{4}{3}}\right)^2\frac{4}{3}\)
\(\displaystyle =12\)
P=\(\fbox{(ヲ)12.0}\)Wとなる。
※相加相乗平均については電験頻出の最小値を求めるパターンで解説しています。
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