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電験1種過去問【2018年電力管理 問6】

2024年8月18日

【施設管理】交流電圧降下法による接地抵抗導出、技術基準と変圧器絶縁性能試験《計算問題》

 三相変圧器(定格電圧:一次 275 kV/ 二次 77 kV、結線方式:Yd1(一次星形、二次三角で 30° 遅れ)、一次中性点:直接接地)を含む変電所を設置したときに実施する電気事業法に規定する使用前自主検査に関して、次の問に答えよ。

解答と解説はこちら

解答

公式標準解答

(2)
a 講じるべき措置は次の二つである。
 立入禁止等危険である旨を表示すること及び施錠装置を施設して施錠する等,取扱者以外の者の出入りを制限する措置を講じることである。


① 試験回路において,二次巻線のwu相を短絡接地しているので,v相に電圧を印加するとvu相とvw相には同じ電圧が印加されることになる。すると一次巻線のOU相とVO相にも変圧比倍の同じ電圧が誘起される。試験回路では一次巻線U相が接地されていることから,一次側V相に発生する対地電圧はOU相とVO相を加えた電圧となり,二次側v相に印加した電圧の変圧比\(\frac{300}{\sqrt{3}×77}\)の2倍となる。したがって,
\(\frac{300}{\sqrt{3}×77}\)×2=4.50・・・(答)
となる。

② 使用電圧が275kVの最大使用電圧は,使用電圧に係数\(\frac{1.15}{1.1}\)を乗じた電
圧であるから,275×\(\frac{1.15}{1.1}\)=287.5 kV となる。
 印加すべき試験電圧は,中性点を直接接地する最大使用電圧 170 000 V を超える変圧器の場合,最大使用電圧の0.64倍の電圧である。
したがって,
 287.5×0.64=v×2×\(\frac{300}{\sqrt{3}×77}\)より、
 v=40.9 kV ・・・(答)
となる。

c 重要な要件は次の二つである。
当該変圧器が,規格に定める交流耐電圧試験を工場において実施し,絶縁性能が確認されていること。
 もう一つは,現地で変圧器に常規対地電圧を絶縁性能に影響がないことが確認できる一定時間(10分間)印加すること。

解説

(2) a.
電気設備技術基準の解釈 第38条【発電所等への取扱者以外の者の立入の防止】に準ずる
(2) b.
電気設備技術基準の解釈 第16条【機械器具等の電路の絶縁性能】に準ずる

 現場で変圧器を設置し、試験するに際した実務的な問題です。馴染みがないと非常に難しいと思います。また技術基準の解釈も正確に理解していないと回答できません。

難易度5(★★★★★)

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