// google adsence用 電験1種過去問【2019年電力 問3】 | 電気主任技術者のいろは

電験1種過去問【2019年電力 問3】

2024年4月14日

【変電所】電力系統の短絡容量に関する記述《論説問題》

 次の文章は、電力系統の短絡容量に関する記述である。文中の【   】、に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
 電力系統の短絡容量PS[MV・A]は、単位法における基準容量をPB[MV・A]、故障点からみた電源側の%インピーダンスを%ZSとすると、【(1)】によって計算され、電力系統に連系する同期発電機の減少に対して短絡容量は【(2)】という関係にある。
 短絡容量が大きくなり、遮断器の遮断容量を上回るようになると、故障電流を遮断できず、機器の損傷や広範囲・長時間の停電を引き起こすおそれがあることから、遮断容量の増加や短絡容量抑制対策が実施される。
 短絡容量抑制対策としては、変圧器の【(3)】を増加させたり、系統と系統の連系点に【(4)】を設置したりするといった設備上の対策のほか、電力系統を【(5)】するという運用上の対策もある。ただし、設備コストの増加や、系統構成によっては同期安定性や電圧安定性の低下に繋がる可能性があることから、これらの点を考慮する必要がある。

[問3の解答群]
解答と解説はこちら

解答

(1):(ヘ)
(2):(ニ)
(3):(ハ)
(4):(ワ)
(5):(チ)

解説

電験2種過去問【2020年電力 問3】に類題されています。

 電力系統の短絡容量PS[MV・A]は、単位法における基準容量をPB[MV・A]、故障点からみた電源側の%インピーダンスを%ZSとすると、【(1)\(\frac{100}{%Z_S}\times P_B\)】によって計算され、電力系統に連系する同期発電機の減少に対して短絡容量は【(2)小さくなる】という関係にある。
 短絡容量が大きくなり、遮断器の遮断容量を上回るようになると、故障電流を遮断できず、機器の損傷や広範囲・長時間の停電を引き起こすおそれがあることから、遮断容量の増加や短絡容量抑制対策が実施される。
 短絡容量抑制対策としては、変圧器の【(3)インピーダンス】を増加させたり、系統と系統の連系点に【(4)直流設備】を設置したりするといった設備上の対策のほか、電力系統を【(5)分割運用】するという運用上の対策もある。ただし、設備コストの増加や、系統構成によっては同期安定性や電圧安定性の低下に繋がる可能性があることから、これらの点を考慮する必要がある。

 短絡容量とその抑制対策に関する記述です。二種にも類題があるように、一種としては、易しい内容です。完答を目指したい問題です。


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