// google adsence用 電験3種過去問【2018年電力 問2】 | 電気主任技術者のいろは

電験3種過去問【2018年電力 問2】

2022年4月24日

【水力発電】水車の比速度に関する記述《空所問題》

 次の文章は、水車の比速度に関する記述である。
 比速度とは、任意の水車の形(幾何学的形状)と運転状態(水車内の流れの状態)とを【(ア)】変えたとき、【(イ)】で単位出力(1kW)を発生させる仮想水車の回転速度のことである。
 水車では、ランナの形や特性を表すものとしてこの比速度が用いられ。水車の【(ウ)】ごとに適切な比速度の範囲が存在する。
 水車の回転速度をn[min-1]、有効落差をH[m]、ランナ1個当たり又はノズル1個当たりの出力をP[kW]とすれば、この水車の比速度nsは、次の式で表される。
\(\displaystyle n_s=n\frac{P^{\frac{1}{2}}}{H^{\frac{5}{4}}}\)
通常、ペルトン水車の比速度は、フランシス水車の比速度より【(エ)】。
 比速度の大きな水車を大きな落差で使用し、吸出し管を用いると、放水速度が大きくなって、【(オ)】やすくなる。そのため、各水車には、その比速度に適した有効落差が決められている。

 上記の記述中の空白個所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  (ア) (イ) (ウ) (エ) (オ)
(1) 一定に保って有効落差を 単位流量(1m3/s) 出力 大きい 高い効率を得
(2) 一定に保って有効落差を 単位落差(1m) 種類 大きい キャビテーションが生じ
(3) 相似に保って大きさを 単位流量(1m3/s) 出力 大きい 高い効率を得
(4) 相似に保って大きさを 単位落差(1m) 種類 小さい キャビテーションが生じ
(5) 相似に保って大きさを 単位流量(1m3/s) 出力 小さい 高い効率を得

解答と解説はこちら

解答

(4)

解説

 比速度とは、任意の水車の形(幾何学的形状)と運転状態(水車内の流れの状態)とを(ア)相似に保って大きさを変えたとき、(イ)単位落差(1m)で単位出力(1kW)を発生させる仮想水車の回転速度のことである。
 水車では、ランナの形や特性を表すものとしてこの比速度が用いられ。水車の(ウ)種類ごとに適切な比速度の範囲が存在する。
 水車の回転速度をn[min-1]、有効落差をH[m]、ランナ1個当たり又はノズル1個当たりの出力をP[kW]とすれば、この水車の比速度nsは、次の式で表される。
\(\displaystyle n_s=n\frac{P^{\frac{1}{2}}}{H^{\frac{5}{4}}}\)
通常、ペルトン水車の比速度は、フランシス水車の比速度より(エ)小さい
 比速度の大きな水車を大きな落差で使用し、吸出し管を用いると、放水速度が大きくなって、(オ)キャビテーションが生じやすくなる。そのため、各水車には、その比速度に適した有効落差が決められている。