// google adsence用 電験3種過去問【2023年(上期)理論 問10】 | 電気主任技術者のいろは

電験3種過去問【2023年(上期)理論 問10】

2024年2月17日

【電気回路】電流によりコイルに発生する電圧《計算問題》

 図1のように、インダクタンス L =5H のコイルに直流電流源 J が電流 i [mA]を供給している回路がある。電流 i [mA]は図2のような時間変化をしている。このとき、コイルの端子間に現れる電圧の大きさ |v| の最大値[V]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)0.25
(2)0.5
(3)1
(4)1.25
(5)1.5

解答と解説はこちら

解答

(4)

解説

インダクタンス L [H]のコイルに、電流 i [A]が流れるとき、コイルに発生する電圧v [V]は、
\(\displaystyle v=L\frac{Δi}{Δt}\)[V]

コイルには、単位時間あたりの電流変化\(\displaystyle \frac{Δi}{Δt}\)に応じて電圧が発生する。図2より、電流 i は時間 t の経過に応じて次のように変化している。

  1. 時間5msで1mAの増加
  2. 時間5msで0.5mAの減少
  3. 時間2msで0.5mAの減少

それぞれの単位時間あたりの電流変化は

  1. \(\frac{Δi}{Δt}=\frac{1×10⁻³}{5×10⁻³}=0.2\)
  2. \(\frac{Δi}{Δt}=\frac{0.5×10⁻³}{-5×10⁻³}=-0.125\)
  3. \(\frac{Δi}{Δt}=\frac{0.5×10⁻³}{-2×10⁻³}=-0.25\)

単位時間あたりの電流変化が一番大きいのは3.\(\frac{Δi}{Δt}=-0.25\)のときであるので、このときコイルの端子間に現れる電圧の大きさは

\(\displaystyle v=L\frac{Δi}{Δt}\)
\(\displaystyle  =5\times-0.25\)
\(\displaystyle  =-1.25\)[V]

したがって、コイルの最大電圧は |v|=1.25 [V] となる。


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