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電験3種過去問【2023年(上期)電力 問4】

2024年1月15日

【原子力発電】ウラン燃料と同エネルギーの重油量《計算問題》

 1 kg のウラン燃料に 3.5 % 含まれるウラン 235 が核分裂し、0.09 % の質量欠損が生じたときに発生するエネルギーと同量のエネルギーを、重油の燃料で得る場合に必要な重油の量 [kL] として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
 ただし、計算上の熱効率を 100 %、使用する重油の発熱量は 40 000 kJ/L とする。

(1) 13 
(2) 17 
(3) 70 
(4) 1.3×10³ 
(5) 7.8×10⁴

解答と解説はこちら

解答

(3)が正しい。

解説

電験3種過去問【2012年電力 問4】の類題です。

1 kg のウラン燃料に 3.5 % 含まれるウラン 235 が核分裂し、0.09 % の質量欠損が生じたときに発生するエネルギーと同量のエネルギーを、重油の燃料で得る場合に必要な重油の量 [kL] を求める。ただし、計算上の熱効率を 100 %、使用する重油の発熱量は 40 000 kJ/L 。

1 kg のウラン燃料に 3.5 % 含まれるウラン 235 が核分裂し、0.09 % の質量欠損が生じるので、ウラン235の欠損質量mは
\(\displaystyle m=1\times \frac{3.5}{100}\times\frac{0.09}{100}\)
\( =31.5\times 10^{-6}\)[kg]

欠損した質量をm[kg]、光の速度をc[m/s2]とすると、発生するエネルギーE[J]は以下の式となる。
\(\displaystyle E=mc^2\)

アインシュタインによる世界一有名な公式

ウラン235の欠損質量mにより発生するエネルギーは
\(\displaystyle E=mc^2\\
 =31.5\times 10^{-6}\times (3.0\times 10^{8})^2\\
 =283.5\times 10^{10}\text{[J]}\\
 =283.5\times 10^{7}\text{[kJ]}\)

ウラン235の欠損質量mにより発生するエネルギーと同量のエネルギーを発生させるのに必要な重油の量は

\(\displaystyle \frac{283.5\times 10^{7}}{40000}\\
 =70875\text{[L]}\\
 =70.875\text{[kL]}\)

追加学習は原子力発電の学習帳

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