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電験3種過去問【2022年(前期)電力 問16】

2023年4月16日

【変電所】定格遮断電流と変圧器負荷分担の計算《計算問題》

 定格容量80MV・A、一次側定格電圧33kV、二次側定格電圧11kV、百分率インピーダンス18.3%(定格容量ベース)の三相変圧器\(T_A\)がある。三相変圧器\(T_A\)の一次側は33kVの電源に接続され、二次側は負荷のみが接続されている。電源の百分率内部インピーダンスは、1.5%(系統基準容量ベース)とする。ただし、系統基準容量は80MV・Aである。なお、抵抗分及びその他の定数は無視する。次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a)将来の負荷変動は考えないものとすると、変圧器\(T_A\)の二次側に設置する遮断器の定格遮断電流値の値[kA]として、最も適切なものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

\(\small{\begin{array}{cccc} &(1) 5 &(2) 8 &(3) 12.5 &(4) 20 &(5) 25 \\ \end{array}}\)

(b)定格容量50MV・A、百分率インピーダンスが12.0%(定格容量ベース)の三相変圧器\(T_B\)を三相変圧器\(T_A\)と並列に接続した。40MWの負荷をかけて運転した場合、三相変圧器\(T_A\)の負荷分担の値[MW]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、三相変圧器群\(T_A\)と\(T_B\)にはこの負荷のみが接続されているものとし、抵抗分及びその他の定数は無視する。

\(\small{\begin{array}{cccc} &(1) 15.8 &(2) 19.5 &(3) 20.5 &(4) 24.2 &(5) 24.6 \\ \end{array}}\)

解答と解説はこちら

解答

(a):(5)が正しい
(b):(3)が正しい

解説

 定格容量80MV・A、一次側定格電圧33kV、二次側定格電圧11kV、百分率インピーダンス18.3%(定格容量ベース)の三相変圧器\(T_A\)がある。三相変圧器\(T_A\)の一次側は33kVの電源に接続され、二次側は負荷のみが接続されている。電源の百分率内部インピーダンスは、1.5%(系統基準容量ベース)とする。ただし、系統基準容量は80MV・Aである。なお、抵抗分及びその他の定数は無視する。

(a)将来の負荷変動は考えないものとして、変圧器\(T_A\)の二次側に設置する遮断器の定格遮断電流値の値[kA]を求める。

 基準容量\(P_B\)を80MV・Aとして計算する。電源の百分率インピーダンスは1.5%、変圧器\(T_A\)の百分率インピーダンスは18.3%である。変圧器\(T_A\)の2次側から電源側をみると、合計の百分率インピーダンス\(\%Z\)は19.8%となる。

 このとき、変圧器\(T_A\)の2次側(定格電圧11kVを基準電圧\(V_B\)とする)に流れる定格電流(基準電流\(I_B\))は、三相短絡電流\(I_S\)は

 \(\displaystyle I_B=\frac{P_B}{\sqrt3 V_B}=\frac{80\times10^6}{\sqrt3\times 11\times10^3}=4200\)[A]

変圧器\(T_A\)の2次側に流れる三相短絡電流\(I_S\)は、

 \(\displaystyle I_S=\frac{I_B}{\%Z_S}=\frac{4200}{0.198}=21212\)[A]

変圧器\(T_A\)の二次側に流れる三相短絡電流は21.2[kA]であるので、設置する遮断器の定格遮断電流値は、この値以上であるものを選択肢の中から選定すると、25[kA]が適切となる。

(b)定格容量50MV・A、百分率インピーダンスが12.0%(定格容量ベース)の三相変圧器\(T_B\)を三相変圧器\(T_A\)と並列に接続した。40MWの負荷をかけて運転した場合、三相変圧器\(T_A\)の負荷分担の値[MW]を求める。ただし、三相変圧器群\(T_A\)と\(T_B\)にはこの負荷のみが接続されているものとし、抵抗分及びその他の定数は無視する。

 基準容量\(P_B\)を80MV・Aとして計算する。変圧器\(T_A\)は定格容量80MV・Aであるので、百分率インピーダンス\(\%Z_A=18.3\%\)をそのまま使用する。変圧器\(T_B\)は定格容量50MV・Aベースの百分率インピーダンスが\(\%Z_B=12.0\%\)であるので、この値を基準容量80MV・Aベースに換算すると、

 \(\displaystyle \%Z_{B80}=12.0\times\frac{80}{50}=19.2\)[%]

 三相変圧器\(T_B\)を三相変圧器\(T_A\)と並列に接続したとき、40MWの負荷電流は、それぞれの変圧器の百分率インピーダンス\(\%Z_A=18.3\%\)と\(\%Z_{B80}=19.2\%\)の逆比で分担される。三相変圧器\(T_A\)の負荷分担\(P_A\)[MW]は

 \(\displaystyle P_{A}=40\times\frac{19.2}{18.3+19.2}=20.48\)[MW]となる。

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