// google adsence用 電験1種過去問【2024年電力管理 問2】 | 電気主任技術者のいろは

電験1種過去問【2024年電力管理 問2】

2025年1月13日

【変電所】変電所の母線方式及び母線保護リレー《論説問題》

 変電所の母線方式及び母線保護リレーについて,次の問に答えよ。
(1) 変電所の母線方式を選定する上で一般的に考慮すべき事項を三つ挙げよ。

(2) 複母線方式のうち,二重母線1ブスタイ方式は様々な電圧階級で採用されている。送電線4回線(平行2回線2ルート),変圧器2台の場合の二重母線1ブスタイ方式の単線結線図を描け。なお,各シンボルは以下の凡例及び記載例に従うものとし,変圧器二次側及び三次側の単線結線図は省略すること。

(3) 小問(1)で挙げた考慮すべき事項について,単母線方式と比較した場合の二重母線1ブスタイ方式の特徴を,それぞれ50字程度で具体的に述べよ。

(4) 複母線方式において,系統の運用状態に応じて母線保護リレーが故障母線を正しく選択遮断するためには,計器用変圧器(VT)及び計器用変流器(CT)からの電圧・電流入力に加えて,ある条件(入力要素)が必要となる。母線保護リレーが当該条件を用いてどのように故障母線を正しく選択遮断しているか,100字程度で具体的に述べよ。なお,計器用変流器(CT)の設置位置に起因する保護上の盲点は存在せず,かつ全ての遮断器は正常に動作するものとする。

解答と解説はこちら

解答

公式標準解答

(1) 以下の事項から三つ記載されていればよい。
① 供給信頼度
② 系統運用の柔軟性
③ 保守性・安全性
④ 経済性

(2) 二重母線1ブスタイ方式の単線結線図は以下のとおり。

(3) 以下の事項から三つ記載されていればよい。
①供給信頼度
母線事故時,送電線及び変圧器を健全母線へ切替することで迅速な復旧が可能のため,供給信頼度が高い。
②系統運用の柔軟性
甲母線と乙母線を分割した異系統運用が可能のため,系統運用の柔軟性に優れる。
③保守性・安全性
送電線及び変圧器を停止させずに片母線を作業停止可能のため,保守性に優れ,作業安全の確保が容易である。
④経済性
変電所用地及び設備(遮断器,断路器など)が増加するため,コストが増加する。
(4) 複母線方式で採用される母線保護リレーには,送電線及び変圧器回線の母線側断路器の開閉条件が取り込まれており,例えば甲母線が故障した場合には,甲母線に接続されている遮断器に対してのみ遮断指令が出力される。

解説

 変電所の母線方式に関する問題です。かなり実務的な内容ですが、決して難しいわけではないので、しっかり習得しておきたい範囲です。

難易度3(★★★☆☆)


追加学習は変電所の学習帳

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