// google adsence用 電験1種過去問【2022年電力管理 問1】 | 電気主任技術者のいろは

電験1種過去問【2022年電力管理 問1】

2024年9月3日

【発電機一般】タービン発電機の進相運転《論説問題》

 火力発電所におけるタービン発電機の進相運転に関して、次の問に答えよ。

  1.  進相運転を実施する目的を 100 字程度で答えよ。
  2.  進相運転時の留意点を三つ挙げ、合わせて 100 字程度で答えよ。
  3.  小問 2. の留意点に対する発電所における対策を二つ挙げ、合わせて 100 字程度で答えよ。
解答と解説はこちら

解答

公式標準解答

  1.  進相運転を実施する目的を 100 字程度で答えよ。
    • 深夜などの軽負荷時に系統側の進み負荷が過剰となり系統電圧が上昇する。そこで系統側で発生する過剰な無効電力を、タービン発電機の励磁電流を下げ進相運転を行うことで吸収し、系統電圧の上昇を抑制するのが目的である。
  2.  進相運転時の留意点を三つ挙げ、合わせて 100 字程度で答えよ。
    1.  内部誘導起電力が低くなるため、同期化力が減少し、定態安定度が低下する。
    2.  漏れ磁束が固定子端部に通りやすくなり渦電流が増え、発電機固定子鉄心端部が過熱する。
    3.  端子電圧低下により所内電圧が異常に低下する。
  3.  小問 2. の留意点に対する発電所における対策を二つ挙げ、合わせて 100 字程度で答えよ。(以下の対策から二つ記載されていればよい。)
    1.  高速度 AVR を設置し端子電圧の変動を少なくさせ定態安定度を向上させるとともに、不足励磁制限装置により下限値設定を行う。
    2.  所内電圧が異常に低下しないように所内変圧器に負荷時タップ切替器を設置して安全運転範囲内にする。
    3.  非磁性保持環、鉄心の段落とし、磁束シャントなどの採用により、固定子鉄心端部を通る漏れ磁束を低減する。
    4.  非磁性押え板、押え板の銅板シールド、鉄心端部のスリットなどの採用により固定子鉄心端部の渦電流を低減する。

解説

過去の類題も多く解答しやすい問題です。とりこぼさずに確実に記述できるようにしたいです。

難易度2(★★☆☆☆)


追加学習は発電機一般の学習帳

<<前問  次問>>