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電熱の学習帳

2022年2月23日

電気加熱

電気エネルギーを熱として利用し、対象物の温度を上昇させることを電気加熱と呼ぶ。電気加熱のうち最も広く使われているのが抵抗加熱である。抵抗加熱は抵抗体に電流を流すことにより生じるジュール熱を利用する。このとき、抵抗体が達する温度はジュール熱により生じる熱と抵抗体から拡散する熱が等しくなる温度である。この状態を熱平衡という。
このうち間接抵抗加熱は、熱源となる抵抗体から伝熱によって被加熱物に熱を伝えるので、被加熱物の材質にかかわらず加熱することができる。

伝熱とは熱の移動をさし、次の3とおりの、熱伝導対流熱伝達放射伝熱の形態がある。

熱伝熱

熱伝導とは物質内で熱のみが移動することをいう。

熱回路のオームの法則

断面積S[m2]、長さl[m]の熱伝導体の、熱抵抗R[K/W]は、熱伝導率をλ[W/(m・K)]とすると

\(\displaystyle R=\frac{1}{\lambda}・\frac{l}{S}\)[K/W]

熱の移動による熱流Φ[W]は、温度差をθ[K]とすると、

\(\displaystyle \phi=\frac{\theta}{R}\)[W]

過去問題:
電験3種過去問【2021年機械 問17】(伝熱と熱流計算)

対流伝熱

対流熱伝達とは固体と流体の間の熱の移動や、流体の移動などの物理現象をともなった熱の移動を表す。

放射伝熱

熱源から電磁波としてエネルギーが放出され対象物に吸収されて熱が移動する。熱源の表面から放出されるエネルギーは、物質の温度の4乗にほぼ比例する。

熱放射は、熱媒体を必要とせず、真空中でも熱を伝達する。高温側で温度T2[K]の面S2[m2]と、低温側で温度T1[K]の面S1[m2]が向かい合う場合の熱流Φ[W]は、\(\displaystyle S_{2}F_{21}\sigma(T_2^4-T_1^4)\)で与えられる。
ただし、F21は、形態係数である。また、σ[W/(m2・K4)]は、ステファン・ボルツマン定数である。

過去問題:
電験3種過去問【2021年機械 問17】(伝熱と熱流計算)

シュテファン・ボルツマンの法則

この法則によると、熱輻射により黒体から放出されるエネルギーは温度の4乗に比例する。光束発散度をM、熱力学温度を T とすれば

\(\displaystyle M=\sigma T^{4}\)

放射発散度と温度の比例係数 σ はシュテファン・ボルツマン定数という。

現実の物体は黒体であるとは限らないので、 0 ≤ ε ≤ 1 の係数を用いて

\(\displaystyle M=\epsilon \sigma T^{4}\)

のように補正される。 係数 εは放射率と呼ばれる。厳密には放射率は波長に依存するため、この関係は近似的なものである。

放出されるエネルギーを輝度Lで表せば

\(\displaystyle L={\frac {1}{\pi }}M={\frac {\sigma }{\pi }}T^{4}\) [cd/m2]

となる。

過去問題:
電験2種過去問【2021年機械 問7】(抵抗加熱と伝熱)