電験3種過去問【2012年理論 問3】

2020年8月14日

【電磁気】コイルの相互インダクタンス《空所問題》

次の文章は、コイルのインダクタンスに関する記述である。ここで、鉄心の磁気飽和は、無視するものとする。

 均質で等断面の環状鉄心に被覆電線を巻いてコイルを作製した。このコイルの自己インダクタンスは、巻数の【(ア)】に比例し、磁路の【(イ)】に反比例する。
 同じ鉄心にさらに被覆電線を巻いて別のコイルを作ると、これら二つのコイル間には相互インダクタンスが生じる。相互インダクタンスの大きさは、漏れ磁束が【(ウ)】なるほど小さくなる。それぞれのコイルの自己インダクタンスをL₁[H]、L₂[H]とすると、相互インダクタンスの最大値は【(エ)】[H]である。
 これら二つのコイルを【(オ)】とすると、合成インダクタンスの値は、それぞれの自己インダクタンスの合計値よりも大きくなる。

 上記の記述中の空白個所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  (ア) (イ) (ウ) (エ) (オ)
(1) 1乗 断面積 少なく L₁+L₂ 差動接続
(2) 2乗 長さ 多く L₁+L₂ 和動接続
(3) 1乗 長さ 多く √(L₁L₂) 和動接続
(4) 2乗 断面積 少なく L₁+L₂ 差動接続
(5) 2乗 長さ 多く √(L₁L₂) 和動接続
解答と解説はこちら

解答

(5)

解説

磁気回路(環状鉄心)の長さをl[m]、鉄心の断面積をS[m²]、コイルの巻数をN[回]、鉄心の透磁率をμとすると、自己インダクタンスL[H]は次式で与えられる。
 L=μN²S/l[H]従って、巻数Nの2乗に比例し、磁路の長さlに反比例する。

相互インダクタンスM=k√(L₁L₂)[H]であたえられ、漏れ磁束の程度である結合係数kは0~1となる。

和動結合のとき、合成インダクタンスL=L₁+L₂+2M[H]差動結合のとき、合成インダクタンスL=L₁+L₂-2M[H]和動結合のときは、それぞれの自己インダクタンスの合計値よりも大きくなる。