// google adsence用 電験3種過去問【2022年(上期)機械 問2】 | 電気主任技術者のいろは

電験3種過去問【2022年(上期)機械 問2】

2024年1月16日

【誘導機】三相誘導電動機の拘束試験と始動電流《計算問題》

 Δ結線された三相誘導電動機がある。この電動機に対し、Δ結線の状態で拘束試験をしたところ、下表の結果が得られた。この電動機をY結線に切り替え、220Vの三相交流電源に接続して始動するときの始動電流の値[A]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、磁気飽和による漏れリアクタンスの低下は無視できるものとする。

一次電圧(線間電圧)   43.0 V 
一次電流(線電流) 9.00 A 
\(\small{\begin{array}{cccc} &(1) 15.3 &(2) 26.6 &(3) 46.0 &(4) 79.8 &(5) 138 \\ \end{array}}\)

解答と解説はこちら

解答

(1)が正しい

解説

 Δ結線された三相誘導電動機がある。この電動機に対し、Δ結線の状態で拘束試験をしたところ、一次線間電圧\(V_{1Δ}\)は43.0V、一次線電流\(I_{1Δ}\)は9.00Aであった。このとき、一相分のリアクタンス\(X_{C}\)に流れる電流を\(I_Δ\)とすると、

\(\displaystyle I_{Δ}=\frac{I_{1Δ}}{\sqrt3}=\frac{9.00}{\sqrt3}=5.20\)[A]

Δ結線であるので、一相分のLにかかる電圧は一次線間電圧と等しい。したがってリアクタンス\(X_{C}\)は

\(\displaystyle X_{C}=\frac{V_{1Δ}}{I_{Δ}}=\frac{43.0}{5.20}=8.27\)[Ω]

この電動機をY結線に切り替え、220Vの三相交流電源に接続して始動するときの始動電流の値\(I_{1Y}\)[A]は、

\(\displaystyle I_{1Y}=\frac{\frac{220}{\sqrt3}}{8.27}=\frac{9.00}{\sqrt3}=15.4\)[A]

となる。

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