電験３種過去問【2021年機械 問1】

解答

（１）

解説

　分巻電動機と直巻電動機はいずれも界磁電流を電機子と同一の電源から供給できる電動機である。分巻電動機において端子電圧と界磁抵抗を一定にすれば、負荷電流が増加したとき界磁磁束は\(\fbox{一定で}\)、トルクは負荷電流に\(\fbox{比例}\)する。直巻電動機においては負荷電流が増加したとき界磁磁束は\(\fbox{増加し}\)、トルクは負荷電流の\(\fbox{2乗}\)に比例する。

下図の分巻電動機では、端子電圧V[V]、界磁抵抗R_f[Ω]を一定にすれば、界磁磁束Φ[Wb]は一定であって、次式で表される。

$$Φ= kI_f$$

　また、電機子を回転させるトルクT[N・m]は次式となる。

$$T= K_1ΦI_a$$

直巻電動機では、I_f=I_aとなるので、負荷電流I_a[A]が増加すると、界磁電流I_f[A]も増加する。このときの、トルクは、

$$T= K_1ΦI_a=K_1kI_fI_a=K_1kI_a^2$$

となり、負荷電流の2乗に比例する。