電験2種過去問【2021年機械 問4】

【変圧器】単巻変圧器の負荷消費電力《空所問題》

 次の文章は、変圧器に関する記述である。文中の\(\fbox{空所欄}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
 変圧器の一次巻線と二次巻線とを別々の巻線にしないで、一次巻線と二次巻線の一部を共用して使用する変圧器を\(\fbox{(1)}\)といい、この変圧器の一次、二次に共通した巻線を\(\fbox{(2)}\)、共通でない部分を\(\fbox{(3)}\)という。
 図に示すように\(\fbox{(1)}\)の一次側に20Ωの直列抵抗、二次側に5Ωの負荷抵抗を接続し、電源電圧を100Vとする。一次巻線の巻数を\( \displaystyle N_1=200\)とした場合に、5Ωの負荷抵抗で消費される電力が最大となる二次巻数は\( \displaystyle N_2=\)\(\fbox{(4)}\)となり、このときの負荷抵抗の消費電力は\(\fbox{(5)}\)Wとなる。なお変圧器は理想変圧器として考える。

[問4の解答群]
(イ)\( \displaystyle \text{線路巻線}\)  (ロ)\( \displaystyle \text{直巻変圧器}\) (ハ)\( \displaystyle \text{1280}\)

(ニ)\( \displaystyle \text{三次巻線}\)  (ホ)\( \displaystyle \text{100}\)    (ヘ)\( \displaystyle \text{分路巻線}\)

(ト)\( \displaystyle \text{50}\)      (チ)\( \displaystyle \text{低圧巻線}\)  (リ)\( \displaystyle \text{高圧巻線}\)

(ヌ)\( \displaystyle \text{単巻変圧器}\) (ル)\( \displaystyle \text{差動変圧器}\) (ヲ)\( \displaystyle \text{80}\)

(ワ)\( \displaystyle \text{125}\)    (カ)\( \displaystyle \text{直列巻線}\)  (ヨ)\( \displaystyle \text{160}\)

解答と解説はこちら

解答

(1):(ヌ)
(2):(ヘ)
(3):(カ)
(4):(ホ)
(5):(ワ)

解説

 変圧器の一次巻線と二次巻線とを別々の巻線にしないで、一次巻線と二次巻線の一部を共用して使用する変圧器を\(\fbox{単巻変圧器}\)といい、この変圧器の一次、二次に共通した巻線を\(\fbox{分路巻線}\)、共通でない部分を\(\fbox{直列巻線}\)という。
 図に示すように\(\fbox{単巻変圧器}\)の一次側に20Ωの直列抵抗、二次側に5Ωの負荷抵抗を接続し、電源電圧を100Vとする。一次巻線の巻数を\( \displaystyle N_1=200\)とした場合に、5Ωの負荷抵抗で消費される電力が最大となる二次巻数は\( \displaystyle N_2=\)\(\fbox{100}\)となり、このときの負荷抵抗の消費電力は\(\fbox{125}\)Wとなる。なお変圧器は理想変圧器として考える。

\(\displaystyle R_L’=a^2R_L\)

したがって、一次側からみた等価回路は上図のようになる。

負荷抵抗\(\displaystyle R_L’\)で消費される抵抗が最大となる条件は、

\(\displaystyle 5a^2=20\) ※電験3種過去問【2021年理論 問7】(最大消費電力の条件)

\(\displaystyle a=\sqrt{\frac{20}{5}}=\frac{N_1}{N_2}=\frac{200}{N_2}\)

\(\displaystyle N_2=\frac{200}{\sqrt{4}}=100\)

つまり、\(\displaystyle N_2=100\)のとき、負荷抵抗\(\displaystyle R_L’\)で消費される抵抗が最大となる。

\(\displaystyle a=\frac{N_1}{N_2}=2\)となったときの、負荷抵抗での消費電力(=\(\displaystyle R_L’\)での消費電力)\(\displaystyle P_L\)は

\(\displaystyle P_L=\frac{V_2’^2}{5a^2}=\frac{\left(100\times\frac{5a^2}{20+5a^2}\right)^2}{5a^2}\)

\(\displaystyle =\frac{50^2}{20}=125\text{[W]}\)

負荷抵抗での消費電力は\(\displaystyle P_L’=125\text{[W]}\)となる。