電験2種過去問【2018年機械 問2】
【同期機】永久磁石同期電動機の概要《空所問題》
次の文章は、永久磁石同機電動機に関する記述である。文中の\(\fbox{空所欄}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
同期電動機の回転子(界磁)は電磁石が一般的であるが、界磁に永久磁石を用いたもの(永久磁石同期電動機。以下、PMモータという)と回転子が鉄心のみで構成されたもの(リラクタンスモータ)もある。PMモータは、回転子に永久磁石を配置しているため、電磁石を用いる方式に比べて\(\fbox{(1)}\)が必要なく、かご形誘導電動機と同様にシンプルな構造となる。
PMモータは回転子への磁石の配置方法により、\(\fbox{(2)}\)磁石形(SPM)と埋込磁石形(IPM)の二種類に分けられる。SPMは磁石の磁束を有効活用できるので高トルクで\(\fbox{(3)}\)の少ないモータであり、可変速ドライブを行う場合に制御性、応答性の良いモータである。しかし、高速回転時に磁石の剥がれや飛散の可能性があり、構造上の対策を必要とする。一方IPMは磁石が回転子鉄心内部にあるので、回転子鉄心は高速回転時の磁石を保護しているだけでなく、その構造によってリラクタンストルクも得られ、運転速度領域を広くとれる利点がある。しかしその反面、磁石の磁束の有効活用の面ではSPMに比べ劣り、磁極位置による\(\fbox{(3)}\)も増加する。
PMモータは近年発達の著しいネオジム合金等の\(\fbox{(4)}\)永久磁石を用いることで小形・軽量となる利点があることから、家庭用機器、OA機器、電気自動車などに多く用いられてきたが、最近では小型軽量であること活かし鉄道車両用の大出力機への開発も進められている。
PMモータの可変速運転は、可変電圧・可変周波数の電力変換装置と組み合わせて構成される。このうち高性能な精密可変速運転を目的とするベクトル制御では回転子の角度を検出し1台のインバータで\(\fbox{(5)}\)のPMモータを駆動するのが原則となる。
[問2の解答群]
\(\small{\begin{array}{ccc}
(イ)&表面&(ロ)&複数台&(ハ)&フラッシオーバ\\
(ニ)&励磁装置&(ホ)&全て&(ヘ)&滑り\\
(ト)&超電導&(チ)&1台&(リ)&突極\\
(ヌ)&希土類&(ル)&トルクリプル&(ヲ)&アルニコ\\
(ワ)&消磁装置&(カ)&固定子鉄心&(ヨ)&フェライト\\
\end{array}}\)
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