// google adsence用 電験2種過去問【2018年機械 問1】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2018年機械 問1】

2022年8月6日

【誘導機】三相誘導電動機のL形等価回路《空所問題》

 次の文章は、三相誘導電動機に関する記述である。文中の\(\fbox{空所欄}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
 図は、三相誘導電動機の1相分のL形等価回路である。ただし、\(r_1\)は一次巻線抵抗、\(r_2’\)は二次巻線抵抗の一次換算値、\(x_1\)は一次漏れリアクタンス、\(x_2’\)は二次漏れリアクタンスの一次換算値、\(b_0及びg_0\)は励磁サセプタンス及び励磁コンダクタンスである。三相交流電源の相電圧の実効値を\(V_1\)、フェーザを\(\dot{V_1}\)とする。また、滑りを\(s\)とし、漏れリアクタンスの和を\(X=x_1+x_2’\)とする。
 電動機を交流電源に接続すると、励磁電流は
\(\dot{I_0}=\fbox{(1)}\)となり、\(\dot{I_0}\)による損失は\(W_I=\fbox{(2)}\)である。機械損\(W_m\)を無視すると、機械的出力は\(P_O=\fbox{ (3)}\)である。一方、\(r_1及びr_2’\)に生じる損失は\(W_C=\fbox{ (4)}\)となる。ここで、機械損\(W_m\)を考慮すると、電動機の効率は\(\fbox{(5)}\)となる。

[問1の解答群]

\(\small{\begin{array}{ccc}
(イ)&\displaystyle\frac{P_O-W_m}{P_O+W_I+W_C}&(ロ)&\displaystyle\frac{3\frac{1-s}{s}r_2’V_1^2}{\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)^2+X^2}&(ハ)&\displaystyle 3\frac{V_1^2}{g_0}\\
(ニ)&\displaystyle\frac{\dot{V_1}}{g_0-jb_0}&(ホ)&\displaystyle\frac{3\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)V_1^2}{\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)^2+X^2}&(ヘ)&\displaystyle 3\frac{V_1^2}{\sqrt{g_0^2+b_0^2}}\\
(ト)&\displaystyle\frac{3r_1V_1^2}{\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)^2+X^2}&(チ)&\displaystyle\frac{3(r_1+r_2′)V_1^2}{\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)^2+X^2}&(リ)&(g_0+jb_0)\dot{V_1}\\
(ヌ)&\displaystyle\frac{3\frac{r_2′}{s}V_1^2}{\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)^2+X^2}&(ル)&(g_0-jb_0)\dot{V_1}&(ヲ)&3g_0V_1^2\\
(ワ)&\displaystyle\frac{3r_2’V_1^2}{\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)^2+X^2}&(カ)&\displaystyle\frac{P_O-W_C-W_m}{P_O+W_I}&(ヨ)&\displaystyle\frac{P_O}{P_O+W_I+W_C+W_m}\\
\end{array}}\)

解答と解説はこちら

解答

\(\small{\begin{array}{cc}
\hline(1)&(ル)&(g_0-jb_0)\dot{V_1}\\
\hline(2)&(ヲ)&3g_0V_1^2\\
\hline(3)&(ロ)&\displaystyle\frac{3\frac{1-s}{s}r_2’V_1^2}{\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)^2+X^2}\\
\hline(4)&(チ)&\displaystyle\frac{3(r_1+r_2′)V_1^2}{\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)^2+X^2}\\
\hline(5)&(イ)&\displaystyle\frac{P_O-W_m}{P_O+W_I+W_C}\\
\hline\end{array}}\)

解説

 図は、三相誘導電動機の1相分のL形等価回路である。ただし、\(r_1\)は一次巻線抵抗、\(r_2’\)は二次巻線抵抗の一次換算値、\(x_1\)は一次漏れリアクタンス、\(x_2’\)は二次漏れリアクタンスの一次換算値、\(b_0及びg_0\)は励磁サセプタンス及び励磁コンダクタンスである。三相交流電源の相電圧の実効値を\(V_1\)、フェーザを\(\dot{V_1}\)とする。また、滑りを\(s\)とし、漏れリアクタンスの和を\(X=x_1+x_2’\)とする。
 電動機を交流電源に接続すると、励磁電流は\(\dot{I_0}=\dot{Y}\dot{V_1}\)となり、アドミタンス\(\dot{Y}=g_0-jb_0\)であるので

\(\dot{I_0}=(ル)(g_0-jb_0)\dot{V_1}\)となる。

 \(\dot{I_0}\)による損失は\(g_0\)を流れる電流となるので

\(W_I=(ヲ)3g_0V_1^2\)である。

機械損\(W_m\)を無視すると、機械的出力は\(P_O=\displaystyle 3I_1’^2\frac{1-s}{s}r_2’\)である。

ここで、

\(\displaystyle I_1’=\frac{V_1}{\sqrt{\left(r_1+r_2’+\frac{1-s}{s}r_2’\right)^2+\left(x_1+x_2’\right)^2}}\)

\(\displaystyle =\frac{V_1}{\sqrt{\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)^2+X^2}}\)

であるので、

\(P_O=(ロ)\displaystyle\frac{3\frac{1-s}{s}r_2’V_1^2}{\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)^2+X^2}\)である。

 一方、\(r_1及びr_2’\)に生じる損失は\(W_C=3I_1’^2(r_1+r_2′)\)であるので、

\(W_C=(チ)\displaystyle\frac{3(r_1+r_2′)V_1^2}{\left(r_1+\frac{r_2′}{s}\right)^2+X^2}\)となる。

ここで、機械損\(W_m\)を考慮すると、電動機の効率は\((イ)\displaystyle\frac{P_O-W_m}{P_O+W_I+W_C}\)となる。