// google adsence用 電験2種過去問【2017年電力管理 問1】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2017年電力管理 問1】

2022年8月30日

【火力発電】コンバインドサイクル発電プラント《記述問題》

 ガスタービン主体に構成されるコンバインドサイクル発電プラントに関して、次の問に答えよ。
(1)大気温度上昇が最大出力に及ぼす影響について、その理由とともに説明せよ。
(2)回答(1)に対する改善策を挙げよ。

解答と解説はこちら

解答

(1)大気温度上昇が最大出力に及ぼす影響について、その理由とともに説明せよ。

 ガスタービン発電は大気温度の上昇によって最大出力が低下する特性がある。ガスタービン動翼入口温度は、高温部品の耐久性によって上限値が定められている。圧縮機が吸入する空気の体積流量はほぼ一定であり、大気温度の上昇により空気密度が低下するため、空気の質量流量が低下する。そのため、投入できる燃料量が減少し、ガスタービン出力は低下する。また、これにより排ガス量も減少することから、排熱回収ボイラで回収する熱量も減少し、蒸気タービン出力も低下するので、コンバインドサイクル発電の最大出力は低下する。

(2)回答(1)に対する改善策を挙げよ。

 この対策として、圧縮機入口の空気温度を下げるため、空気に水を噴霧することで水の蒸発潜熱によって吸気温度を下げ、空気の質量流量を増加し、出力低下を改善する方法や、エバポレータークーラー方式、チラー方式などのガスタービン吸気冷却装置を設置することが挙げられる。また、蒸気タービン出力の低下分を改善するために、排熱回収ボイラに助燃バーナを追設することもある。

解説

なし