// google adsence用 電験2種過去問【2016年電力管理 問2】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2016年電力管理 問2】

【電気施設管理】変圧器の異常診断手法《記述問題》

 変圧器の異常診断手法として油中ガス分析が用いられている。油中ガス分析は可燃性ガスの量や組成比などから内部異常の有無・様相を診断する手法である。油中ガス分析による異常診断方法及び最終的な処置を決定するための総合診断に関する下記項目について述べよ。
(1)過熱時に発生する特徴的なガスを二つ挙げ、その発生ガスの組成比などから推定できる過熱の様相について述べよ。
(2)放電を伴う内部異常時に発生する特徴的なガスを一つ挙げ、内部異常時以外にもこのガスが発生する原因について述べよ。
(3)油中ガス分析で内部異常と診断された場合、総合診断を行うために実施すべき試験・点検・調査事項並びに、最終的に決定する処置内容について述べよ。

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解答

(1)過熱時に発生する特徴的なガスを二つ挙げ、その発生ガスの組成比などから推定できる過熱の様相について述べよ。

 過熱時に発生する特徴的なガスとしてエチレン\((C_2H_4)\)とエタン\((C_2H_6)\)が挙げられる。
 過熱レベル(高温過熱・低温過熱)により発生ガスの成分が変化し、高温過熱ではエチレンが、低温過熱ではエタンが多く発生する。また、組成比などから過熱部位(巻線部・金属部)の推定を行うことができる。
 過熱時発生するガスに、メタン\((CH_4)\)、一酸化炭素\((CO)\)、二酸化炭素\((CO_2)\)などもある。

(2)放電を伴う内部異常時に発生する特徴的なガスを一つ挙げ、内部異常時以外にもこのガスが発生する原因について述べよ。

 放電時に発生する特徴的なガスとしてアセチレン\((C_2H_2)\)、水素\((H_2)\)が挙げられる。アセチレンは絶縁油から発生する分解ガスのうち、アーク放電など特に高温時に発生するものである。
 水素は経年劣化でも発生する一方、アセチレンは微量であっても検出された場合は内部異常の可能性が高い。
 アセチレンはLTC(負荷時タップ切替器)動作時に切換開閉器室内の絶縁油が分解することでも発生することから、LTC内の絶縁油が変圧器本体タンクへ混入すると内部異常と誤診断されるおそれがあるため、注意が必要である。

(3)油中ガス分析で内部異常と診断された場合、総合診断を行うために実施すべき試験・点検・調査事項並びに、最終的に決定する処置内容について述べよ。

 電気的試験(巻線抵抗、部分放電測定など)、外部一般点検(放圧管の動作、タンクの変形など)、運転履歴・改修履歴の調査(過負荷運転など)などの項目を総合して、変圧器の運転継続可否、内部点検・改修の要否などの最終的な処置を決定する。

解説

なし