// google adsence用 電験1種過去問【2024年電力管理 問5】 | 電気主任技術者のいろは

電験1種過去問【2024年電力管理 問5】

【配電】分散型電源導入に伴い配電系統の電圧に生じる問題《論説問題》

 配電系統への分散型電源の導入に伴い配電系統の電圧に生じる問題について,次の問に答えよ。
(1) 分散型電源の導入拡大に伴い,分散型電源から配電系統への逆潮流が大幅に増加した場合,分散型電源が無い場合と比べて配電系統の電圧にどのような問題が生じるか,200字程度で説明せよ。
(2) 上記(1)の問題を解決するために,分散型電源の設置者が取り得る対策を二つ挙げて,100字程度で説明せよ。
(3) 上記(1)の問題を解決するために,一般送配電事業者が取り得る対策を二つ挙げて,100字程度で説明せよ。

解答と解説はこちら

解答

公式標準解答

(1)
 分散型電源が連系されていない場合,配電系統を流れる電流は配電用変電所から負荷側に向かい,インピーダンスによる電圧降下のため,末端に行くほど電圧は低下する。しかし配電系統に分散型電源が連系され,その分散電源から配電系統への逆潮流が大幅に増加した場合,配電線の電流の向きが変電所側に向かい,電圧の分布が変化する。変電所側に向かう電流が大きいと,配電線の末端に向けて電圧が上昇し,規定された電圧を逸脱する問題が生じる。
(2)
・分散型電源で発生した電力を同一構内で自家消費することにより,配電系統に発生する逆潮流を低減させ,電圧上昇を抑制する。
・分散型電源の PCS に進み力率一定制御機能を付加することにより,配電系統における無効電力を適正に保ち,電圧上昇を抑制する。
(3)
・配電線の太線化によるインピーダンス低減,配電線新設による系統分割,専用線による連系等により,電圧上昇を抑制する。
・配電線の途中に,無効電力を調整する静止形無効電力補償装置(SVC)や,電圧を調整するステップ式自動電圧調整器(SVR)等を施設し,電圧上昇を抑制する。

解説

 分散型電源導入についての問題です。基本的な内容であり、しっかり解答したい問題です。

難易度3(★★★☆☆)


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