電験1種過去問【2022年電力管理 問2】
【送電】四端子定数を用いたフェランチ効果の検討、π形等価回路《計算問題》
図に示す電源,変圧器,架空送電線から構成される三相が平衡した電力系統を対象として,四端子定数を用いてフェランチ効果の検討を行う。送電線は公称電圧 500 kV,こう長 200 km の二回線送電線とし,その直列リアクタンスは 0.50 Ω/km,並列サセプタンスは 2.0 μS/km (ともに正相に対する一回線値) とする。また変圧器は容量 500MV・A で,漏れリアクタンスは 15% (自己容量基準) とする。ここで,上記以外のインピーダンス等は全て無視する。
(1)二回線送電線の π 形等価回路を示し,回路中の直列インピーダンス,並列アドミタンスを単位法で記せ。ここで,基準容量は1000MV・Aとし,基準電圧は線路の公称電圧とする。
小問(2)以降の計算は全て単位法で行う。
(2)送電線の送電端の電圧 \(\dot{V}_1\) ,電流 \(\dot{I}_1\) をそれぞれ受電端の電圧 \(\dot{V}_2\) ,電流 \(\dot{I}_2\) で表す式を導出せよ。ここに \(\dot{I}_1\) , \(\dot{I}_2\) は二回線合計の電流であり,その向きは図示のとおりとする。
(3)電源の端子電圧 \(\dot{V}_0\) ,電流 \(\dot{I}_0\) をそれぞれ \(\dot{V}_1\) , \(\dot{I}_1\) で表す式を導出せよ。ここに \(\dot{I}_0\) の向きは図に示すとおりとする。
(4)送電線を無負荷( \(\dot{I}_2\) =0 )とするとき,送電線の受電端電圧の大きさ| \(\dot{V}_2\) |を求め
よ。なお電源の端子電圧の大きさ| \(\dot{V}_0\) |は 1.05p.u.とする。
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