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電験3種過去問【2023年(上期)理論 問11】

2024年2月17日

【電子回路】ホール素子の動作原理《空所問題》

 次の文章は、図1及び図2に示す原理図を用いてホール素子の動作原理について述べたものである。
 図1に示すように、p 形半導体に直流電流 I [A]を流し、半導体の表面に対して垂直に下から上向きに磁束密度 B [T]の平等磁界を半導体にかけると、半導体内の正孔は進路を曲げられ、電極➀には【(ア)】電荷、電極➁には【(イ)】電荷が分布し、半導体の内部に電界が生じる。また、図2の n 形半導体の場合は、電界の方向は p 形半導体の方向と【(ウ)】である。この電界により、電極➀-➁間にホール電圧 VH = RH ×【(エ)】 [V]が発生する。
 ただし、d [m]は半導体の厚さを示し、RH は比例定数[m³/C]である。

 上記の記述中の空白個所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 (ア)(イ)(ウ)(エ)
(1)同じ\(\frac{B}{Id}\)
(2)同じ\(\frac{Id}{B}\)
(3)同じ\(\frac{d}{BI}\)
(4)反対\(\frac{BI}{d}\)
(5)反対\(\frac{BI}{d}\)
解答と解説はこちら

解答

(5)

解説

電験3種過去問【2010年理論 問11】と同一問題です。

ホール効果に関する記述。

 図1に示すように、p 形半導体に直流電流 I [A]を流し、半導体の表面に対して垂直に下から上向きに磁束密度 B [T]の平等磁界を半導体にかけると、半導体内の正孔は進路を曲げられ、電極➀には(ア)正電荷、電極➁には(イ)負電荷が分布し、半導体の内部に電界が生じる。
 これは、フレミングの左手の法則に従って p 形半導体の多数キャリアである正孔に、電極➀の方向へ力が加わるためである。

また、図2の n 形半導体の場合は、電界の方向は p 形半導体の方向と(ウ)反対である。
 これは、n 形半導体の多数キャリアは電子であるため電極➀の方向に電子が集まり、つまり負電荷が分布するためである。

この電界により、電極➀-➁間にホール電圧 VH = RH ×(エ)\(\frac{BI}{d}\) [V]が発生する。
 ただし、d [m]は半導体の厚さを示し、RH は比例定数[m³/C]である。


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