// google adsence用 電験3種過去問【2013年理論 問2】 | 電気主任技術者のいろは

電験3種過去問【2013年理論 問2】

2022年4月24日

【電磁気】複数の点電荷に働く力《計算問題》

 図のように、真空中の直線上に間隔r[m]を隔てて、点A、B、Cがあり、各点に電気量QA=4×10-6[C]、QB[C]、QC[C]の点電荷を置いた。これら三つの点電荷に働く力がそれぞれ零になった。このとき、QB[C]及びQC[C]の値の組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
 ただし、真空の誘電率をε0[F/m]とする。

  B QC
(1) 1×10-6 -4×10-6
(2) -2×10-6 8×10-6
(3) -1×10-6 4×10-6
(4) 0 -1×10-6
(5) -4×10-6 1×10-6
解答と解説はこちら

解答

(3)

解説

 2つの点電荷Q1及びQ2が距離r離れており、それぞれC1及びC2の電荷を帯びているとき、それぞれに働く力Fは
 F=Q1Q2/(4πεr2)となる。

 題意より、働く力の方向は右向を正とすると、

 QA=4×10-6[C]に働く力FA[N]は、QB[C]、QC[C]それぞれから受ける力の合成であるので、FA=-4×10-6QB/(4πε0r2)-4×10-6QC/{4πε0(2r)2}=0
 すなわち、-16×10-6QB-4×10-6QC=0 …(1)

 QB[C]に働く力FB[N]は、QA=4×10-6[C]、QC[C]それぞれから受ける力の合成であるので、FB=4×10-6QB/(4πε0r2)-QBQC/{4πε0r2}=0
 すなわち、4×10-6QB-QBQC=0
 (4×10-6-QC)QB=0
 4×10-6-QC=0
 QC=4×10-6[C] …(2)

 QC[C]に働く力FC[N]は、QA=4×10-6[C]、QB[C]それぞれから受ける力の合成であるので、FC=QBQC/(4πε0r2)+4×10-6QC/{4πε0(2r)2}=0
 すなわち、4QBQC+4×10-6QC=0
 (4QB+4×10-6)QC=0
 4QB+4×10-6=0
 QB=-1×10-6[C] …(3)

式(2)及び(3)は、式(1)を満足するので正しい。