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電験3種過去問【2023年(上期)機械 問2】

2024年1月15日

【直流機】直流電動機の効率《計算問題》

 界磁に永久磁石を用いた小形直流電動機があり、電源電圧は定格の 12 V、回転を始める前の静止状態における始動電流は 4 A、定格回転数における定格電流は 1 Aである。定格運転時の効率の値[ % ]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
 ただし、ブラシの接触による電圧降下及び電機子反作用は無視できるものとし、損失は電機子巻線による銅損しか存在しないものとする。

(1) 60
(2) 65
(3) 70
(4) 75
(5) 80

解答と解説はこちら

解答

(4)が正しい。

解説

電験3種過去問【2017年機械 問1】(直流電動機の効率)と全く同一の出題です。

 端子電圧V[V]で、負荷電流I[A]が流れると、直流電動機にはPi=VI[W]の電力が供給される。電動機の機械的出力をPo[W]、損失をPl[W]とすると、効率η[%]は次式で与えられる。
\(\displaystyle η= \frac{P_o}{P_i} \times100\\
 =\displaystyle \frac{P_i-P_l}{P_i} \times100[%]\)

定格回転時に、供給される電力
Pi=VI=12×1=12[W]
である。静止状態における始動電流は4[A]であるので、電機子巻線抵抗は
12/4=3[Ω]
となり、定格回転時の銅損(抵抗損)は
Pl=12×3=3[W]
となる。 したがって、電動機の定格運転時の効率ηは
η=\(\displaystyle \frac{P_i-P_l}{P_i}\)×100
 =\(\displaystyle \frac{12-3}{12}\)×100=75[%]


追加学習は直流電動機の学習帳

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