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電験3種過去問【2012年電力 問10】

2024年12月12日

【送電】送電線路の断面積による送電損失《計算問題》

 こう長 20 [km] の三相3線式2回線の送電線路がある。受電端で 33 [kV],6600 [kW],力率 0.9 の三相負荷に供給する場合,受電端電力に対する送電損失を5 [%] 以下にするための電線の最小断面積 [mm²] の値として,計算値が最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
 ただし,使用電線は,断面積 1 [mm²],長さ 1 [m] 当たりの抵抗を\(\frac{1}{35}\) [Ω] とし,その他の条件は無視する。

(1) 14.3
(2) 23.4
(3) 24.7
(4) 42.8
(5) 171

解答と解説はこちら

解答

(4)が正しい。

解説

 負荷に流れる電流を I [A] とすると、
\(I=\frac{6600×10^3}{\sqrt{3}×33×10^3×0.9}
\\=128.3[A]\)
 送電線路は2回線であり、電流 I は2回線に均等に分流するので
\(\frac{128.3}{2}=64.15[A]\)
が、各線に流れる電流となる。

 受電端電力に対して5%の送電損失となる値は、
\(6600×\frac{5}{100}=330[kW]\)
 つまり、330 kW の送電損失となるときの、送電線の断面積が求める最小断面積となる。最小断面積の値を S [mm²] とすると、

330×10³=2×3×64.15²×(20×10³×\(\frac{1}{35}\)×\(\frac{1}{S}\))
∴S=42.76[mm²]

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