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電験2種過去問【2022年機械 問5】

2022年12月15日

【照明】室内照明設計に関する記述《空所問題》

 次の文章は、室内照明設計に関する記述である。文中の\(\fbox{空所欄}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
 室の天井面に複数の照明器具(同一種類のもの)を規則的に配置して、室内全体の照明を行い、所望の照度を得ることを考える。\(\fbox{(1)}\)を用いて、室の作業面の平均照度(設計値)E [lx]は次式によって求めることができる。
  E =
\(\fbox{(2)}\)
ここで、

E: 平均照度(設計値) [lx] (室の作業面の水平照度の室内全体の平均)
Φ: ランプ1灯の定格光束 [lm]
N: ランプの灯数
M: \(\fbox{(3)}\)(新設時の平均照度に対する、ある一定期間使用した後の平均照度の比。ランプは使用しているうちに光束がしだいに減少し、照明器具は汚れによって器具効率が低下する。このために、設計の際に光束にあらかじめ余裕をもたせておくための係数)
A: 床の床面積 [㎡] (室の間口X [m] と奥行きY [m] の積)
U: \(\fbox{(4)}\)(ランプの光束が作業面に届く割合を表し、照明器具の配光、器具効率、室の寸法(XとY)、作業面からランプまでの高さ、室内面(天井、壁、床)の反射率によって決まる係数)

である。
 次に、間口X=7m、奥行きY=14mの室を考える。使用する照明器具は天井埋め込み式で、ランプ面と天井面とが一致するタイプのものである。照明器具には1台あたりランプ2灯が取りつけられており、ランプ1灯の定格光束はΦ=3500lmである。また、この室における、この照明器具の\(\fbox{ (4)}\)はU=0.55と与えられ、\(\fbox{(3)}\)はM=0.74とする。
 以上の条件を適用すると、この室の作業面の平均照度(設計値)を750lx以上に保つために最小限必要となる照明器具の台数は
\(\fbox{(5)}\)台となる。

[問5の解答群]

\(\small{\begin{array}{ccc}
(イ)&発光効率 &(ロ)&\displaystyle\frac{\Phi NU}{MA}  &(ハ)&残存率\\
(ニ)&照明率  &(ホ)&光線追跡法&(ヘ)&\displaystyle\frac{\Phi NUM}{A}\\
(ト)&光束維持率&(チ)&26    &(リ)&\displaystyle\frac{\Phi NM}{UA}\\
(ヌ)&照射効率 &(ル)&29    &(ヲ)&逐点法\\
(ワ)&光束法  &(カ)&52    &(ヨ)&保守率\\
\end{array}}\)

解答と解説はこちら

解答

\(\small{\begin{array}{cc}
\hline(1)&(ワ)&光束法\\
\hline(2)&(ヘ)&\displaystyle\frac{\Phi NUM}{A}\\
\hline(3)&(ヨ)&保守率\\
\hline(4)&(ニ)&照明率\\
\hline(5)&(チ)&26\\
\hline\end{array}}\)

解説

 室の天井面に複数の照明器具(同一種類のもの)を規則的に配置して、室内全体の照明を行い、所望の照度を得ることを考える。\(\fbox{(ワ)光束法}\)を用いて、室の作業面の平均照度(設計値)E [lx]は次式によって求めることができる。
  E =
\((ヘ)\displaystyle\frac{\Phi NUM}{A}\)
ここで、

E: 平均照度(設計値) [lx] (室の作業面の水平照度の室内全体の平均)
Φ: ランプ1灯の定格光束 [lm]
N: ランプの灯数
M: \(\fbox{(ヨ)保守率}\)(新設時の平均照度に対する、ある一定期間使用した後の平均照度の比。ランプは使用しているうちに光束がしだいに減少し、照明器具は汚れによって器具効率が低下する。このために、設計の際に光束にあらかじめ余裕をもたせておくための係数)
A: 床の床面積 [㎡] (室の間口X [m] と奥行きY [m] の積)
U: \(\fbox{(ニ)照明率}\)(ランプの光束が作業面に届く割合を表し、照明器具の配光、器具効率、室の寸法(XとY)、作業面からランプまでの高さ、室内面(天井、壁、床)の反射率によって決まる係数)

である。
 次に、間口X=7m、奥行きY=14mの室を考える。使用する照明器具は天井埋め込み式で、ランプ面と天井面とが一致するタイプのものである。照明器具には1台あたりランプ2灯が取りつけられており、ランプ1灯の定格光束はΦ=3500lmである。また、この室における、この照明器具の\(\fbox{(ニ)照明率}\)はU=0.55と与えられ、\(\fbox{(ヨ)保守率}\)はM=0.74とする。
 以上の条件を適用すると、この室の作業面の平均照度(設計値)を750lx以上に保つために最小限必要となる照明器具の台数は

\(\displaystyle E=\frac{\Phi NUM}{A}\)[Lx]より

\(\displaystyle 750≦\frac{3500\times N\times 0.55\times 0.74}{7\times 14}\)
\(\displaystyle 14.5N≧750\)
\(\displaystyle N≧51.7\)

ここで、器具1台あたり2灯のランプが取りつけられているため、必要な照明器具の台数は\(\displaystyle \frac{51.7}{2}=25.85\)となり、小数点を切り上げると\(\fbox{(チ)26}\)台必要となる。