// google adsence用 電験2種過去問【2023年電力管理 問5】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2023年電力管理 問5】

2024年3月3日

【送電】各種中性点接地方式の特徴《論説問題》

 我が国における電力系統の中性点接地方式に関して次の問に答えよ。

  1. 中性点接地の主たる目的について、各 30 字程度で二つ述べよ。
  2. 中性点接地方式には、非接地方式、直接接地方式、抵抗接地方式、消弧リアクトル接地方式などがある。
     上記のうち、以下の系統で広く適用されている中性点接地方式を答えよ。
    a ) 高圧配電系統
    b ) 154kV の送電系統
  3. 直接接地方式との比較において、抵抗接地方式の特徴を合計 130 字程度で述べよ。
解答と解説はこちら

解答

公式標準解答

  1. 中性点接地の主たる目的について、各 30 字程度で二つ述べよ。
    下記➀~④など、中性点接地方式の目的についての基本的事項を二つ記載してあればよい。
    ➀地絡事故が発生したときに健全相の電圧上昇を抑制する。
    ➁地絡事故が発生したときに保護リレーを確実に動作させる。
    ➂地絡事故時の事故電流を抑制して電磁誘導障害を軽減する。
    ➃鉄共振・アーク間欠地絡などの不安定現象を抑制する。
  2. 中性点接地方式には、非接地方式、直接接地方式、抵抗接地方式、消弧リアクトル接地方式などがある。
     上記のうち、以下の系統で広く適用されている中性点接地方式を答えよ。
    a ) 高圧配電系統➡非接地方式
    b ) 154kV の送電系統➡抵抗接地方式
  3. 直接接地方式との比較において、抵抗接地方式の特徴を合計 130 字程度で述べよ。
     抵抗接地方式は、地絡電流を抑制して通信線への電磁誘導障害を軽減することが目的である。直接接地方式に比べ、1線地絡電流が小さく保護リレーの故障検出機能は低下する。また、直接接地方式よりも1線地絡時の健全相の電圧上昇が大きく、線路や機器の絶縁レベルを低減できない。

解説

 中性点接地方式に関する問題です。二種の試験では頻繁に出題される内容です。ポイントをしっかり理解していれば、完答も可能で、比較的易しい問題だったと思います。


追加学習は送電の学習帳

<<前問  次問>>