// google adsence用 電験2種過去問【2018年電力管理 問4】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2018年電力管理 問4】

2022年8月30日

【配電】地中配電系統の特徴《記述問題》

 地中配電系統の特徴について、次の問に答えよ。
(1)架空配電系統と比較したとき、地中配電系統のメリットとデメリットをそれぞれ二つずつ述べよ。
(2)地中配電系統の供給方式のうち本線予備線方式(常用予備切換方式ともいう)とスポットネットワーク方式について、常時供給している配電線路内に事故が生じた際の重要設備側の応動(操作又は自動切り換え、保護装置)を含め、それぞれ概要を述べよ。

 

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解答

(1)架空配電系統と比較したとき、地中配電系統のメリットとデメリットをそれぞれ二つずつ述べよ。

(メリット)

  • 都市の美観が向上する。
  • 同一ルートにケーブルを多数条施設可能なため、都市部など高需要密度地域への供給が可能となる。
  • 暴風雨、雷、火災などの災害に対して信頼性が向上する。
  • 設備の安全性が向上する。 など

(デメリット)

  • 建設費が高額
  • 新設や増設などの需要変動への即応が困難
  • 事故復旧・改修に時間がかかる。 など

(2)地中配電系統の供給方式のうち本線予備線方式(常用予備切換方式ともいう)とスポットネットワーク方式について、常時供給している配電線路内に事故が生じた際の重要設備側の応動(操作又は自動切り換え、保護装置)を含め、それぞれ概要を述べよ。

 本線予備線方式は、2回線の異なる配電線に接続し、停電時に常用予備切換をする方式である。通常あらかじめ定められた常用線から受電しているが、配電系統が事故停止した場合、需要家内事故でないこと、及び予備線に電圧があることを条件に、受電用遮断器又は断路器を手動又は自動で切り換える。そのとき一定時間の停電を伴う欠点があるが、スポットネットワーク方式より簡単な設備構造となる。

 スポットネットワーク方式は、一般的に20kV級電源変電所から3回線の配電線から受電する方式であり、都市部の高層ビルや大工場等の大容量で高信頼度が求められる地域に適用される。このスポットネットワーク方式では受電用遮断器を省略し、変圧器の二次側にネットワークプロテクタを設置し、各種事故に対して事故区間を的確に切り離し、負荷には無停電で供給を行うことができる。したがって保護装置が複雑で建設費が高くなる一方、一次側配電線又は変圧器が事故停止しても、設備容量を常時供給する容量の1.5倍で設計しておけば残った設備により無停電で供給できるので、供給信頼性が高い。

解説

なし