電験1種過去問【2022年電力管理 問4】
【送電】過渡安定性に関する問題《論説問題》
図1の1機無限大母線系統における過渡安定性とその向上対策について、以下の問に答えよ。慣性定数をM、発電機の機械的入力をPm、発電機出力をPe、発電機端の電圧をVs∠δ、送電線のインピーダンスをjX、無限大母線の電圧をVr∠0とする。なお、δは[rad]、Mは[sec²/rad]で、その他は[p.u.]で表されている。
(1)発電機の動揺方程式の\(\displaystyle M\frac{d^2δ}{dt^2}\)をPm、Peで、PeをVs、Vr、X及びδで表し、送電線で地絡などの故障が起きた直後のPmとPeの変化によるδへの影響を50字程度以内で説明せよ。また、M、δ、Xの各々に関して過渡安定性が悪化する条件を、各変数について大小で簡潔に示せ。
(2)送電線故障による電力系統の過渡安定性を向上するための具体的な方策について、故障中のPeの観点から三つ簡潔に示せ。
(3)過渡安定性を向上するためのPmに関する具体的な方策として、電源制限による過渡安定性の改善効果を、平行2線送電線に地絡などの故障が発生した場合を示す図2の電力相差角曲線を用いて、簡潔に説明せよ。また、電源制限を実施する場合の留意事項と対策を100字程度以内で説明せよ。
(4)平行2回線送電線では、2回線×3相の計6相に発生する故障は様々な組み合わせがあるが、超高圧送電線における高速による多相再閉路方式において、同相での2回線地絡故障(1φG2LG)が、1回線3相地絡故障(3φG3LG)よりも過渡安定性が厳しくなる理由を故障中、故障除去後のPeの観点で200字程度以内で説明せよ。なお、説明は、図2の電力相差角曲線を用いてもよい。
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