電験1種過去問【2020年電力管理 問3】
2024年9月11日
【送電】P-Vカーブについて、変圧器タップ逆動作現象《論説問題》
図1に示すように無限大母線からリアクタンスを介して抵抗負荷に電力を供給している場合について考える。ただし、各変数は単位法で表されているものとする。


解答
公式標準解答
(1) 受電端母線の電圧と受電端有効電力の間の関係(P–V カーブ)の概形を図 1 に示す。カーブの頂点(ノーズ)より電圧が高い側を電圧高め解,低い側を電圧低め解と呼ぶ。

(2)負荷消費電力PLは次式で表される。

(3)
PL–V 特性
負荷消費電力と受電端電圧は,上述の P–V カーブと PL–V 特性を表すカーブの交点として定まる。このため,図2に示すように,負荷が比較的小さく( R が比較的大きく),動作点が電圧高め解にあたる場合には,タップ比 n を増加すると負荷消費電力は増大する。抵抗負荷であるため,これは負荷端電圧 VL が上昇することを表している。
しかし,図中に示すように,負荷が大きい( R が小さい)場合に,タップ比 n が大きくなると,動作点は電圧低め解となることがある。電圧低め解では,タップ比 n を増大すると受電端電圧とともに負荷消費電力が減少するが,これは負荷端電圧 VL が低下することに対応する。これが変圧器タップの逆動作現象である。

PL–VL特性
負荷消費電力と負荷端電圧は, P–VL カーブと PL–VL 特性を表すカーブの交点として定まる。ここにタップ比 n を変化させた場合,図3のように,P–VLカーブは負荷端電圧がタップ比 n に応じて電圧方向に拡大・縮小した形状を呈する。
負荷が比較的小さい ( R が比較的大きい)場合には,動作点が電圧高め解にあり,タップ比 n を増加すると負荷端電圧 VLと負荷消費電力 PL はともに増大する。
しかし,負荷が大きい ( R が小さい)場合には,動作点は電圧低め解となることがある。この場合,図中に示すように,タップ比 n を増大すると,負荷端電圧 VL と負荷消費電力 PL はともに減少する。これが変圧器タップの逆動作現象である。

解説
P-Vカーブと変圧器の逆タップ動作現象に関する問題です。内容的には教科書通りであり、簡単な部類です。ミスなく書ききりたいところです。
難易度3(★★★☆☆)
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