変圧器の結線方式
変圧器の結線方式について。 変電所の学習帳、配電の学習帳、変圧器の学習帳に関連項目あります。
変圧器の結線方式
変圧器の一次側、二次側の結線にY結線及び△結線を用いる方式は、結線の組合せにより四つのパターンがあります。
Δ-Δ結線
△-△結線はひずみ波の原因となる励磁電流の第3高調波が還流し、吸収される効果が得られる。一方で中性点の接地が必要となる場合は適さない。
- △結線はひずみ波の原因となる励磁電流の第3高調波が還流し、吸収される
- 中性点の接地が必要となる場合は適さない
Y-Y結線
Y-Y結線は一次側、二次側とも中性点接地が可能という特徴を有する。特別高圧系統では変圧器中性点を各種の方法で接地することから、Y-Y結線の変圧器が用いられる。
一般に,変圧器のY-Y結線は,一次,二次側の中性点を接地でき,1線地絡などの故障に伴い発生する異常電圧の抑制,電線路及び機器の絶縁レベルの低減,地絡故障時の保護リレーの確実な動作による電線路や機器の保護等,多くの利点がある。
一方,相電圧は第三調波 を含むひずみ波形となるため,中性点を接地すると,第三調波電流が線路の静電容量を介して大地に流れることから,通信線への電磁誘導障害の原因となる等の欠点がある。このため,第3高調波の還流の効果を得る狙いからΔ巻線による三次巻線を採用して,これらの欠点を解消していることが多い。
- 相電圧は第三調波を含むひずみ波形となり,通信線への電磁誘導障害の原因となる
- 地絡故障に伴い発生する異常電圧の抑制、電線路及び機器の絶縁レベルの低減
- 地絡故障時の保護リレー の確実な動作
- Δ巻線による三次巻線を採用し第3高調波抑制が可能
Δ-Y または Y-Δ 結線
△-Y結線及びY-△結線は第3高調波の還流回路がありひずみ波形の抑制ができ、一次側若しくは二次側の中性点接地が可能である。
△-Y結線は昇圧用に、Y-△結線は降圧用に用いられることが多い。
発電所で発電された電力は,発電電圧を主変圧器で昇圧した後,送電される。この主変圧器には発電機側にΔ結線,系統側にY結線のものが多く用いられる。
- 第3高調波の還流回路がありひずみ波形を抑制できる
- 中性点接地が可能
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