// google adsence用 電験3種過去問【2017年電力 問8】 | 電気主任技術者のいろは

電験3種過去問【2017年電力 問8】

2022年4月24日

【送電】架空電線の水平張力計算《計算問題》

 支持点間が180m、たるみが3.0mの架空電線路がある。
 いま架空電線路の支持点間を200mにしたとき、たるみを4.0mにしたい。電線の最低点における水平張力をもとの何[%]にすればよいか。最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
 ただし、支持点間の高低差はなく、電線の単位長当たりの荷重は変わらないものとし、その他の条件は無視するものとする。

(1)83.3
(2)92.6
(3)108.0
(4)120.0
(5)148.1

解答と解説はこちら

解答 

(2)

解説

電線の水平張力T[N]は次式で求められる。ここで、Sは電線の径間[m]、Dは電線の弛み[m]、Wは電線1mあたりの自重[N/m]。

\( \displaystyle T=\frac{WS^2}{8D}\)

題意より、支持点間が180m、たるみが3.0mのときの水平張力をT180[N]とすると、

\( \displaystyle T_{180}=\frac{W \times 180^2}{8 \times 3}\)

\( \displaystyle W=\frac{24}{180^2} \times T_{180}\) …(1)

支持点間が200m、たるみが4.0mのときの水平張力をT200[N]とすると、

\( \displaystyle T_{200}=\frac{W \times 200^2}{8 \times 4}\)

\( \displaystyle W=\frac{32}{200^2} \times T_{200}\) …(2)

上式(1)と(2)をWについて整理すると、

\( \displaystyle \frac{24}{180^2}\times T_{180}=\frac{32}{200^2} \times T_{200}\)

\( \displaystyle T_{200}= \frac{24 \times200^2}{32 \times180^2} \times T_{180}=0.926\times T_{180}\)

すなわち、支持点間を200mにしたときの水平張力T200[N]は、もとの水平張力T180[N]の0.926倍(92.6%)となる。