電験2種過去問【2021年理論 問5】
【電気回路】LCR直列回路の過渡現象《空所問題》
次の文章は、電気回路の過渡現象に関する記述である。文中の\(\fbox{空白個所}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
図に示す直流電圧源Eに接続されたRLC回路のスイッチSWをa側に接続し、回路が定常状態に到達したあと、時刻t=0でスイッチSWをb側に接続した。
t≧0での回路方程式は、
\(\displaystyle L\frac{di(t)}{dt}+Ri(t)+v(t)=0\) … ①
となる。ここで、①式において、t=0のとき\(\displaystyle v(t)=\)\(\fbox{(1)}\) ,\(\displaystyle i(t)=\)\(\fbox{(2)}\)である。したがって、①式において、t=0のとき\(\displaystyle \frac{di(t)}{dt}=\)\(\fbox{(3)}\)であることが分かる。①式の両辺に\(\displaystyle i(t)\)を掛けてt=0からt=∞まで積分すると、
\(\displaystyle \int_0^{∞}Ri(t)^2dt=-\int_0^{∞}L\frac{di(t)}{dt}i(t)dt-\int_0^{∞}v(t)i(t)dt\) … ②
となる。②式に図の回路の\(\displaystyle v(t)\)と\(\displaystyle i(t)\)の関係式\(\fbox{(4)}\)を代入すると、積分の結果は次のようになる。
\(\displaystyle \int_0^{∞}Ri(t)^2dt=-\frac{1}{2}L\left[i(∞)^2-i(0)^2\right]-\frac{1}{2}C\left[v(∞)^2-v(0)^2\right]\)
したがって、\(\displaystyle i(∞)\)及び\(\displaystyle v(∞)\)の値に注意すると、\(\displaystyle \int_0^{∞}Ri(t)^2dt=\)\(\fbox{(5)}\)を得る。
[問5の解答群]
(イ)\(\displaystyle \frac{E}{2}\) (ロ)\(\displaystyle -\frac{CE}{L}\) (ハ)\(\displaystyle i(t)=C\frac{dv(t)}{dt}\)
(ニ)\(\displaystyle \frac{E}{R}\) (ホ)\(\displaystyle E\) (ヘ)\(\displaystyle v(t)=C\frac{di(t)}{dt}\)
(ト)\(\displaystyle \frac{1}{2}CE^2\) (チ)\(\displaystyle \frac{RE}{L}\) (リ)\(\displaystyle v(t)=L\frac{di(t)}{dt}\)
(ヌ)\(\displaystyle -\frac{E}{L}\) (ル)\(\displaystyle 0\) (ヲ)\(\displaystyle CE^2-\frac{1}{2}L\frac{E^2}{R^2}\)
(ワ)\(\displaystyle \frac{1}{2}L\frac{E^2}{R^2}\) (カ)\(\displaystyle -E\) (ヨ)\(\displaystyle -\frac{E}{R}\)
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