// google adsence用 電験2種過去問【2022年機械 問1】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2022年機械 問1】

2022年12月15日

【同期機】三相同期発電機の並行運転《空所問題》

 次の文章は、三相同期発電機の並行運転に関する記述である。文中の\(\fbox{空所欄}\)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
 仕様及び特性が等しい2台の三相同期発電機SG1及びSG2を並列接続し、共通の負荷に電力を供給することを考える。速度出力特性がともに等しい垂下特性をもつ原動機で入力を等しく一定として並行運転している場合、両機の間には横流と呼ばれる循環電流は流れない。このとき、各発電機の誘導起電力の大きさ、周波数が等しく、各発電機の誘導起電力の\(\fbox{(1)}\)がほぼ一致している。この運転状態からSG1の界磁電流を\(\fbox{(2)}\)すると、両機の誘導起電力に差が生じ、これによって両機の間に循環電流が流れる。この電流はSG1の誘導起電力に対しては遅れ、SG2に対しては進みの\(\fbox{ (3)}\)電流であり、電機子反作用によってそれぞれの磁束に作用して、両機の端子電圧が界磁電流の調整前と比べて\(\fbox{ (4)}\)電圧で平衡を保つように働く。
 また、先の並行運転状態において、何らかの原因で一方の発電機の回転速度が一時的に変化し、両機の速度差により誘導起電力の間にわずかな位相差が生じて循環電流が流れたとする。この場合の循環電流は、両機の間で有効電力の授受を行って自動的に両機を同一位相に保つように働く。この場合の循環電流を\(\fbox{(5)}\)電流という。

[問1の解答群]

\(\small{\begin{array}{ccc}
(イ)&消費&(ロ)&増加 &(ハ)&有効 \\
(ニ)&減少&(ホ)&無効 &(ヘ)&力率角\\
(ト)&高い&(チ)&負荷角&(リ)&低い \\
(ヌ)&制限&(ル)&同じ &(ヲ)&位相 \\
(ワ)&制御&(カ)&同期化&(ヨ)&共振 \\
\end{array}}\)

解答と解説はこちら

解答

\(\small{\begin{array}{cc}
\hline(1)&(ヲ)&位相 \\
\hline(2)&(ロ)&増加 \\
\hline(3)&(ホ)&無効 \\
\hline(4)&(ト)&高い \\
\hline(5)&(カ)&同期化\\
\hline\end{array}}\)

解説

 仕様及び特性が等しい2台の三相同期発電機SG1及びSG2を並列接続し、共通の負荷に電力を供給することを考える。速度出力特性がともに等しい垂下特性をもつ原動機で入力を等しく一定として並行運転している場合、両機の間には横流と呼ばれる循環電流は流れない。このとき、各発電機の誘導起電力の大きさ、周波数が等しく、各発電機の誘導起電力の\(\fbox{(ヲ)位相}\)がほぼ一致している。この運転状態からSG1の界磁電流を\(\fbox{(ロ)増加}\)すると、両機の誘導起電力に差が生じ、これによって両機の間に循環電流が流れる。この電流はSG1の誘導起電力に対しては遅れ、SG2に対しては進みの\(\fbox{(ホ)無効}\)電流であり、電機子反作用によってそれぞれの磁束に作用して、両機の端子電圧が界磁電流の調整前と比べて\(\fbox{(ト)高い}\)電圧で平衡を保つように働く。
 また、先の並行運転状態において、何らかの原因で一方の発電機の回転速度が一時的に変化し、両機の速度差により誘導起電力の間にわずかな位相差が生じて循環電流が流れたとする。この場合の循環電流は、両機の間で有効電力の授受を行って自動的に両機を同一位相に保つように働く。この場合の循環電流を\(\fbox{(カ)同期化}\)電流という。