// google adsence用 電験2種過去問【2021年電力管理 問1】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2021年電力管理 問1】

2022年8月30日

【火力発電】火力発電所での大気汚染物質対策装置《記述問題》

 大気汚染防止法にて規制される以下の大気汚染物質について、その発生原因と、我が国の火力発電所での対策装置(設備)、及びその原理について(1)~(3)それぞれ100字程度で述べよ。

(1)煤じん
(2)硫黄酸化物(SOx)
(3)窒素酸化物(NOx)

解答と解説はこちら

解答

(1)煤じん
 発生原因:燃料に含まれる灰分が燃焼することで生成される
 対策装置(設備):電気集じん機(煤じん除去装置)を使用する
 原理:(電気集じん機)煤じんを帯電させて静電気力により排ガスより分離捕集を行う

(2)硫黄酸化物(SOx)
 発生原因:燃料中に含まれる硫黄分が燃焼することで生成される
 対策装置(設備):脱硫装置を使用する
 原理:(脱硫装置)石灰石ー石膏法にて排ガス中の亜硫酸ガスを石灰(石灰スラリー)に吸収させ亜硫酸カルシウムとして除去する。これを空気で酸化することで石膏が生成される

(3)窒素酸化物(NOx)
 以下の発生原因の中から一つ、対策装置(設備)の中から一つ及びその原理が記載されていればよい。
 発生原因:燃焼空気中の窒素が高温条件下で酸素と反応して生成される
      燃料中に含まれる窒素分が燃焼により酸化され生成される
 対策装置(設備):低NOxバーナー、排ガス混合法、ボイラ二段燃焼、脱硝装置を使用する
 原理:(低NOxバーナー)燃焼方法(燃焼温度低下)の改善により生成量を減らす
    (排ガス混合法)ガス混合機により排ガスを燃焼空気に混合して低酸素燃焼を行う
    (ボイラ二段燃焼)バーナー周りの空気比を下げNOxの生成を抑制させ未燃分を後流から注入した空気で再燃焼させる
    (脱硝装置)アンモニア還元法にて還元剤としてアンモニアを加え混合したのち触媒層に通すことでNOxとアンモニアが還元反応して窒素と水蒸気に分解される

解説

なし