// google adsence用 電験2種過去問【2013年電力管理 問3】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2013年電力管理 問3】

2022年11月20日

【変電所】同期発電機を設置する構内の保護リレー《記述問題》

 高圧配電系統に同期発電機を連系する場合に、同期発電機を設置する構内の保護リレーについて、次の問に答えよ。
(1)構内の地絡故障保護には、受電点近くに設置した地絡過電流リレー(OCGR)などを用いるが、同期発電機を連系する場合の高圧配電系統側の地絡故障保護には、地絡過電圧リレー(OVGR)を用いる理由を説明せよ。
(2)構内の短絡故障保護には、受電点近くに設置した過電流リレー(OCR)などを用いるが、同期発電機を連系する場合の高圧配電系統側の短絡故障保護には、短絡方向リレー(DSR)を用いる理由を説明せよ。
(3)地絡過電圧リレー(OVGR)と短絡方向リレー(DSR)は配電用変電所の保護装置と時限協調を図って保護する理由を説明せよ。

解答と解説はこちら

解答

(1)構内の地絡故障保護には、受電点近くに設置した地絡過電流リレー(OCGR)などを用いるが、同期発電機を連系する場合の高圧配電系統側の地絡故障保護には、地絡過電圧リレー(OVGR)を用いる理由を説明せよ。

 配電線の地絡故障時には、地絡電流が配電用変電所側と発電機側との両方から地絡故障点へ供給されるが、高圧配電系統は非接地系統であり、同期発電機からの地絡電流は極めて小さいことから、地絡過電圧リレー(OVGR)を用いて地絡電圧を検出し保護する。

(2)構内の短絡故障保護には、受電点近くに設置した過電流リレー(OCR)などを用いるが、同期発電機を連系する場合の高圧配電系統側の短絡故障保護には、短絡方向リレー(DSR)を用いる理由を説明せよ。

 配電線の短絡故障時には、短絡電流が配電用変電所側と発電機側との両方から短絡故障点へ供給されるが、同期発電機からの短絡電流が比較的小さいため過電流リレー(OCR)の整定感度では検出できない場合があり、逆にOCRの感度を高くすると負荷電流などにより誤動作の原因となる。このため、同期発電機の場合は電流の方向も判断材料となる短絡方向リレー(DSR)を用いて保護する。

(3)地絡過電圧リレー(OVGR)と短絡方向リレー(DSR)は配電用変電所の保護装置と時限協調を図って保護する理由を説明せよ。

 地絡過電圧リレー(OVGR)と短絡方向リレー(DSR)は連系する配電線以外の配電線事故で動作しないようにする必要がある。そのため、事故配電線の遮断後に地絡過電圧(OVGR)と短絡方向リレーが動作するように時限協調を図る必要がある。

解説

なし