電験2種過去問【2019年理論 問4】
【電気計測】コンデンサ形計器用変圧器《空所問題》
次の文章は、コンデンサ形計器用変圧器に関する記述である。文中の\fbox{空所欄}に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
図は容量分圧の原理を使って高電圧を低電圧に変換して測定する回路である。図において\dot{V_1}及び\omegaは測定する電圧及びその角周波数、C_1及びC_2は静電容量、Lはリアクトルのインダクタンス、\dot{Z}は交流電圧計の内部インピーダンスとする。ただし、リアクトルの抵抗は交流電圧計の内部インピーダンスに比べ十分小さく、無視できるものとする。
テブナンの定理により、交流電圧計を切り離して端子A-Bから左側をみた場合のインピーダンス\dot{Z_0}は、
\displaystyle \dot{Z_0}=\frac{1}{\fbox{(1)}}
であり、このときの端子A-B間の電圧\dot{V_0}は、
\dot{V_0}=\fbox{(2)}\times\dot{V_1}
となる。
交流電圧計に流れる電流を\dot{I}とすれば、交流電圧計で測定される電圧\dot{V_2}は、
\displaystyle\dot{V_2}=\dot{I}\times\dot{Z}=\frac{\fbox{(2)}\times\dot{V_1}}{\fbox{(3)}+\dot{Z}}\times\dot{Z}
となる。ここで、\dot{V_2}が\dot{Z}の大きさに無関係になるためには\fbox{(3)}の項が零になればよく、このときL,C_1,C_2の関係は\fbox{(4)}=1で表される。
このように、回路のL,C_1,C_2を\fbox{(5)}させることにより、電圧計の内部インピーダンスとは無関係に、高電圧を低電圧に変換して測定することができる。
[問4の解答群]
\small{\begin{array}{ccc} (イ)&\omega^2LC_1&(ロ)&\displaystyle j\omega L+\frac{1}{j\omega(C_1+C_2)}&(ハ)&減衰\\ (ニ)&\displaystyle\frac{C_1+C_2}{C_1}&(ホ)&\displaystyle\frac{C_2}{C_1}&(ヘ)&j\omega C_1\\ (ト)&\displaystyle\frac{1}{j\omega(C_1+C_2)}&(チ)&増幅&(リ)&j\omega C_2\\ (ヌ)&\omega^2L(C_1+C_2)&(ル)&\displaystyle\frac{C_1}{C_1+C_2}&(ヲ)&j\omega(C_1+C_2)\\ (ワ)&\omega L(C_1+C_2)&(カ)&共振&(ヨ)&\displaystyle j\omega L+\frac{1}{j\omega C_2}\\ \end{array}}
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