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電験3種過去問【2021年理論 問18】

2022年4月24日

【電子回路】トランジスタ発振回路と発振条件《計算問題》

 発振回路について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a)図1は、ある発振回路のコンデンサを開放し、同時にコイルを短絡した、直流分を求めるための回路図である。図中の電圧VC[V]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
 ただし、図中のVBE並びにエミッタ接地トランジスタの直流電流増幅率hFEをそれぞれVBE=0.6V、hFE=100とする。

(1)3 (2)4 (3)5 (4)6 (5)7

(b)図2は、ある発振回路のトランジスタに接続されている、電極間のリアクタンスを示している。ただし、バイアス回路は省略している。この回路が発振するとき、共振周波数f0[kHz]はどの程度の大きさになるか、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
 ただし、共振周波数は、図に示されている素子の値のみにより定まるとしてよい。

(1)0.1 (2)1 (3)10 (4)100 (5)1000

解答と解説はこちら

解答

(a):(4)
(b):(4)

解説

(a)3.0kΩの抵抗にかかる電圧VB[V]は、6.8kΩと3.0kΩの抵抗に抵抗値に比例して分圧するので

\displaystyle V_B=9V\times\frac{3.0kΩ}{3.0kΩ+6.8kΩ}=2.76\text{[V]}

1.4kΩの抵抗にかかる電圧VRE[V]は

\displaystyle V_{RE}=V_B-V_{BE}=2.76-0.6=2.16\text{[V]}

1.4kΩの抵抗に流れる電流IE[A]は

\displaystyle I_E=\frac{V_{RE}}{1.4\times10^3}=1.54\times10^{-3}\text{[A]}

電流IE[A]と、ベース電流IB[A]及びコレクタ電流IC[A]には次の関係がある。

\displaystyle I_E=I_B+I_C

ここで、\displaystyle I_C=h_{FE}I_Bであるが、\displaystyle h_{FE}=100であるので

\displaystyle I_B≪I_Cとして、

\displaystyle I_E=I_B+I_C≒I_C

2.1kΩの抵抗にかかる電圧VRC[V]は、同抵抗に流れる電流IC[A]が、電流IE[A]と等しいと考えられるので、

\displaystyle V_{RC}=I_C \times2.1\times10^3

\displaystyle =I_E \times2.1\times10^3

\displaystyle =1.54\times10^{-3}\times2.1\times10^3

\displaystyle =3.23\text{[V]}

求めるVC[V]は、

\displaystyle V_C=9-V_{RC}=9-3.23=5.77\text{[V]}

 

(b)LC発振器の一般形における、発振振条件は、以下となる。

\displaystyle h_{fe}=\frac{Z_2}{Z_3}

\displaystyle \dot{Z_1}+\dot{Z_2}+\dot{Z_3}=0

問題の回路は、コルピッツ発振回路であり、共振周波数fは

\displaystyle ωL_1-\frac{1}{ωC_2}-\frac{1}{ωC_3}=0

\displaystyle ωL_1-\frac{C_3}{ωC_2C_3}-\frac{C_2}{ωC_2C_3}=0

\displaystyle ωL_1-\frac{C_2+C_3}{ωC_2C_3}=0

\displaystyle ωL_1=\frac{C_2+C_3}{ωC_2C_3}

\displaystyle ω^2=\frac{C_2+C_3}{L_1C_2C_3}

\displaystyle (2\pi f)^2=\frac{C_2+C_3}{L_1C_2C_3}

\displaystyle f=\frac{1}{2\pi}\sqrt{\frac{C_2+C_3}{L_1C_2C_3}}

したがって、数値を当てはめると

\displaystyle f=\frac{1}{2\pi}\sqrt{\frac{2\times10^{-6}}{5\times10^{-18}}}

\displaystyle f=\frac{1}{2\pi}\sqrt{0.4\times10^{12}}

\displaystyle f=100\times10^{3}\text{[Hz]}