電験３種過去問【2020年機械 問16】

解答 

（a）の解答：（４）
（b）の解答：（１）

解説

（a）実効値E_Eはその定義より、\(\displaystyle \sqrt{\frac{1}{\frac{T}{2}}\int_0^{\frac{T}{2}}E^2dt}\)で与えられる。これを解くと

　\(\displaystyle E_E=\sqrt{\frac{2}{T}\int_0^{\frac{T}{2}}E^2dt}\)

　\(\displaystyle =\sqrt{\frac{2E^2}{T}[t]_0^{\frac{T}{2}}}\)

　\(\displaystyle =\sqrt{E^2}=E\)

よって、実効値E_EはEとなる。

 

（b）負荷電流i₀(t)の波形は、S₁とS₄がオンしているとき、正方向へ定常電流となるように落ち着く、またS₂とS₃がオンしているとき、逆方向へ定常電流となるように落ち着くので（ア）の波形が正しい。

　同様にして、直流側電流i_d(t)は、負荷電流i₀(t)を供給しているので、Sのスイッチングが行われるたびに正方向の定常電流へおちつくこととなる。よって（エ）の波形が正しい。

　スイッチングの際に、直流電流i_d(t)が逆電流となるのは、誘導性負荷の逆起電力によって生じるものである。