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電験3種過去問【2024年(上期)電力 問9】

【送電】各種過電圧に対する電力系統の絶縁設計の考え方《正誤選択》

 電力系統に現れる過電圧(異常電圧)はその発生原因により,外部過電圧と内部過電圧とに分類される。前者は,雷放電現象に起因するもので雷サージ電圧ともいわれる。後者は,電線路の開閉操作等に伴う開閉サージ電圧と地絡事故時等に発生する短時間交流過電圧とがある。
 各種過電圧に対する電力系統の絶縁設計の考え方に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 絶縁協調とは,送電線路や発変電所に設置される電力設備等の絶縁について,安全性と経済性のとれた絶縁設計を行うために,外部過電圧そのものの大きさを低減することである。
(2) 避雷器は,過電圧の波高値がある値を超えた場合,特性要素に電流が流れることにより過電圧値を制限して電力設備の絶縁を保護し,かつ,続流を短時間のうちに遮断して原状に自復する機能を持った装置である。
(3) 架空送電線路の絶縁は,外部過電圧に対しては,必ずしも十分に耐えるように設計されるとは限らない。
(4) 送電線路の絶縁及び発変電所に設置される電力設備等の絶縁は,いずれも原則として,内部過電圧に対しては十分に耐えるように設計される。
(5) 発変電所に設置される電力設備等の絶縁は,外部過電圧に対しては,避雷器によって保護されることを前提に設計される。その保護レベルは,避雷器の制限電圧に基づいて決まる。

解答と解説はこちら

解答

(1)が誤り。

解説

(1) 絶縁協調とは,送電線路や発変電所に設置される電力設備等の絶縁について,安全性と経済性のとれた絶縁設計を行うために,(誤)外部過電圧そのものの大きさを低減すること→(正)過電圧の発生を防止又は過電圧の大きさを抑制することである。

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