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電験3種過去問【2023年(上期)電力 問11】

2024年1月15日

【配電】22kV配電系統に関する記述《正誤問題》

 22(33)kV 配電系統に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1.  6.6 kV の配電線に比べ電圧対策や供給力増強対策として有効なので、長距離配電の必要となる地域や新規開発地域への供給に利用されることがある。
  2.  電気方式は、地絡電流抑制の観点から中性点を直接接地した三相3線方式が一般的である。
  3.  各種需要家への電力供給は、特別高圧需要家へは直接に、高圧需要家へは途中に設けた配電塔で 6.6 kV に降圧して高圧架空配線路を用いて、低圧需要家へはさらに柱上変圧器で 200~100 V に降圧して、行われる。
  4.  6.6 kV の配電線に比べ 33 kV の場合は、負荷が同じで配電線の線路定数も同じなら、電流は\(\displaystyle\frac{1}{5}\)となり電力損失は\(\displaystyle\frac{1}{25}\)となる。電流が同じであれば、送電容量は 5 倍となる。
  5.  架空配電系統では保安上の観点から、特別高圧絶縁電線や架空ケーブルを使用する場合がある。
解答と解説はこちら

解答

(2)が誤り。

解説

(2) 電気方式は、地絡電流抑制の観点から中性点を(誤)直接接地した➡(正)非接地とした三相3線方式が一般的である。

非接地方式

1線地絡時、健全相に高い電圧が現れるため、高電圧、長距離送電には不向き。33kV以下の高圧配電系統に適用される。

一線地絡事故が発生したときは事故電流がほとんど流れないため、他の通信線などへの誘導障害はほとんど起こらない。事故後の健全相の相電圧は電源電圧が対称三相の場合は事故前の√3倍となる。

(4)6.6 kV の配電線に比べ 33 kV の場合は、
線間電圧が5倍になるので、負荷・線路定数が同じであれば、電流は\(\displaystyle\frac{1}{5}\)倍となる。
また電流が\(\displaystyle\frac{1}{5}\)倍であれば電力損失は\(\displaystyle\left(\frac{1}{5}\right)^2=\frac{1}{25}\)倍となる。
電流が同じであれば電圧が5倍であるので、送電容量も5倍となる。

抵抗の消費電力

可変抵抗R[Ω]で消費される電力P[W]は

P=IR=I²R=V²/R[W]

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