解答
(a):(2)
(b):(3)
解説
(a)全負荷における銅損は何[W]になるか。
変圧器の効率η[%]は、二次定格出力P2[W]、鉄損Pi[W]、銅損Pc[W]とすると
\(\displaystyle η=\frac{P_2}{P_2+P_i+P_c}\times 100\) [%]
全負荷において、力率1.0であるので、定格容量(出力)は10kWである。
また、銅損Pcと鉄損Piの比が2:1であるので\(\displaystyle P_i=\frac{1}{2}P_c\)となる。したがって、
\(\displaystyle 97=\frac{10}{10+\frac{1}{2}P_c+P_c}\times 100\)
\(\displaystyle 10+1.5P_c=\frac{10}{0.97}\)
\(\displaystyle 1.5P_c=0.309\)
\(\displaystyle P_c=0.206\) [kW]
(b)負荷の電圧と力率が一定のまま負荷を変化させた。このとき、変圧器の効率が最大となる負荷は全負荷の何[%]か。
全負荷時の銅損Pcと鉄損Piの比は
\(\displaystyle P_i=\frac{1}{2}P_c\)
全負荷時の定格電流をIn、また二次巻線抵抗をr2とすると、
\(\displaystyle P_i=\frac{1}{2}I_n^2r_2\)
変圧器の効率は\(\displaystyle P_i=P_c\) のとき、最大となる。
鉄損Piは負荷によらず一定であるので、最大効率時の電流をImとすると、
\(\displaystyle P_i=\frac{1}{2}I_n^2r_2=I_m^2r_2\)
のとき、最大効率となる。上式を解くと
\(\displaystyle I_m=\frac{1}{\sqrt2}I_n\)
つまり、最大効率時の負荷電流Imは、全負荷時電流の\(\displaystyle \frac{1}{\sqrt2}\)倍となる。
よって、最大効率時の負荷は全負荷時の\(\displaystyle \frac{1}{\sqrt2}=0.707\)倍となる。
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