電験2種過去問【2020年機械 問2】
【パワーエレクトロニクス】降圧チョッパのスイッチング損失《空所問題》
次の文章は、降圧チョッパに関する記述である。文中の\fbox{空所欄}に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。
図1は降圧チョッパの回路図である。この回路は直流電圧源V_{dc}を入力とし、出力電流I_{dc}が半導体スイッチSとダイオードの間を転流する代表的な電力変換回路である。インダクタンスは十分に大きく、電流I_{dc}にリプル成分は無いものとする。また、ダイオードの順電圧降下は無視する。
図1の半導体スイッチSを理想的であると仮定した場合の電流i_{s}と電圧v_{s}の波形を図2に示す。スイッチSは定数D(0≦D≦1)とスイッチング周期Tの積であるDTの期間に導通し、Dを\fbox{(1)}と呼ぶ。ダイオード電圧vの平均値Vは V= \fbox{(2)}と表され、Dを変化させることによってダイオード電圧vの平均値を変えることができる。図2のどの時刻でも、理想的な半導体スイッチSの電流i_{s}と電圧v_{s}の一方は零であることから、スイッチング損失は発生しない。
半導体スイッチSのターンオン期間とターンオフ期間を考慮するため、図3に示す電流i_{s}と電圧v_{s}のモデル波形を考えてみよう。ターンオフ期間とターンオン期間には、電流i_{s}と電圧v_{s}が共に\fbox{(3)}期間が存在する。図3において、ターンオフ期間ではv_{s}=V_{dc}となった後に電流i_{s}は減少し、ターンオン期間ではi_{s}=I_{dc}となった後に電圧v_{s}は低下する。そのため、半導体スイッチSは損失を発生し、そのエネルギーは電流i_{s}と電圧v_{s}の積i_sv_{s}の面積によって求められる。電流i_{s}と電圧v_{s}の変化は直線的と仮定すると、1回のターンオフ期間の損失W_{off}[J]はW_{off}=\fbox{(4)}である。1回のターンオン期間の損失W_{on}[J]も同様に求められる。したがって、半導体スイッチSにおけるスイッチング損失P_{s}[W]は P_s=\fbox{(5)}である。
[問2の解答群]
\small{\begin{array}{ccc} (イ)&負である&(ロ)&\displaystyle\left(\frac{1}{1-D}\right)V_{dc}&(ハ)&零である\\ (ニ)&\displaystyle\frac{W_{off}-W_{on}}{T}&(ホ)&\displaystyle\frac{W_{off}+W_{on}}{T}&(ヘ)&\displaystyle\frac{1}{6}V_{dc}I_{dc}T_2\\ (ト)&DV_{dc}&(チ)&\displaystyle\frac{1}{2}V_{dc}I_{dc}T_1&(リ)&\displaystyle\frac{1}{2}V_{dc}I_{dc}T_2\\ (ヌ)&\displaystyle\frac{1}{6}V_{dc}I_{dc}T_1&(ル)&W_{off}+W_{on}&(ヲ)&還流率\\ (ワ)&\displaystyle\left(\frac{D}{1-D}\right)V_{dc}&(カ)&通流率&(ヨ)&正である\\ \end{array}}
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