// google adsence用 電験2種過去問【2020年電力管理 問2】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2020年電力管理 問2】

2022年8月30日

【送電】保護リレーシステム《記述問題》

 保護リレーシステムは、電力系統の状態を把握する計器用変成器、そこから得られる情報をもとに事故を検出して事故除去指令を出す保護リレー、指令を受けて事故点を切り離す遮断器の、三つにより構成される。これらに関して、次の(1)~(3)のそれぞれに対し、100字程度で簡潔に述べよ。
(1)計器用変成器の役割について説明し、計器用変成器のうち最も代表的なものを二つ挙げよ。また、計器用変成器の比誤差\(\epsilon\)[%]を、公称変成比\(K_n\)、真の変成比\(K\)を用いた式で表せ。
(2)保護リレーが電力系統を的確に保護するために具備すべき条件のうち、信頼性について説明せよ。
(3)一般に77又は66kV系統に使用される遮断器の定格遮断時間を、サイクル数で答えよ。また、遮断器において保護リレーからの事故除去指令を受ける箇所の名称を答え、あわせて同箇所が持つ引き外し自由(トリップフリー)の機能と目的について説明せよ。

解答と解説はこちら

解答

(1)計器用変成器の役割について説明し、計器用変成器のうち最も代表的なものを二つ挙げよ。また、計器用変成器の比誤差\(\epsilon\)[%]を、公称変成比\(K_n\)、真の変成比\(K\)を用いた式で表せ。

  • 役割:計器用変成器は、保護リレーや計器を高圧回路から絶縁し、電流や電圧を適当な大きさに小さく変成して継電器や計器に与えること。
  • 最も代表的な変成器:CT(変流器)、VT(計器用変圧器)。
  • 比誤差は次式で表される。
    \(\displaystyle\epsilon=\frac{K_n-K}{K}\times100\)[%]

(2)保護リレーが電力系統を的確に保護するために具備すべき条件のうち、信頼性について説明せよ。

  • 保護区間内部の事故に対してのみ正動作し、誤不動作をしないこと。
  • 保護区間外部の事故に対しては正不動作し、誤動作をしないこと。
  • 点検や自動監視を行うこと。
  • 故障率が低いこと。
  • 冗長化されていること。

(3)一般に77又は66kV系統に使用される遮断器の定格遮断時間を、サイクル数で答えよ。また、遮断器において保護リレーからの事故除去指令を受ける箇所の名称を答え、あわせて同箇所が持つ引き外し自由(トリップフリー)の機能と目的について説明せよ。

  • 5サイクル及び3サイクル
  • 引外しコイル。(トリップコイル、TCも可)
  • 引外しコイルと投入コイルが同時に付勢されたとしても、投入動作と無関係に自由に引外される機能のこと。投入操作と事故とが同時に発生した場合に開放を優先し、投入・開放を繰り返さないことにより遮断器の損傷・大事故を防ぐ目的で用いられる。

解説

なし