// google adsence用 電験2種過去問【2014年電力管理 問3】 | 電気主任技術者のいろは

電験2種過去問【2014年電力管理 問3】

2022年11月20日

【送電】架空送電線の電線の太さ《記述問題》

 架空送電線の電線の太さの選定について、次の問に答えよ。
 架空送電線の電線の太さを選定するにあたっては、様々な要因を考慮する必要があるが、その要因としては、電気的要因、機械的要因(強度・重量・耐震性・工事上の取り扱いなど)や価格などがある。
(1)太さの選定に関係する主要な電気的要因を4項目挙げて、その概要を説明せよ。
(2)上記の文章で説明されている要因のうち、機械的強度、重量、価格に上記(1)で挙げた各項目を加えた7項目の要因それぞれに関して、電線の太さが太い方が望ましいか細い方が望ましいかを理由を付して述べよ。

解答と解説はこちら

解答

(1)太さの選定に関係する主要な電気的要因を4項目挙げて、その概要を説明せよ。

 許容電流、電力損失、コロナ、電圧降下のような項目が挙げられる。そこで以下には、これらの項目について記す。

  1. 許容電流
     一般に電流が流れると温度が上昇し、ある限度以上に高くなると引張強さなどの性能が低下するので、電線の性能に悪影響を及ぼさない温度限度(最高許容温度)以下で使用しなければならない。この限度の電流を許容電流といい、電線の材料、構造、表面の状況、周囲温度、日射状態、風雨などにより異なる。
  2. 電力損失
     電線の径が小さい場合、抵抗Rが大きくなる。抵抗Rの電線に電流Iが流れると\(I^2R\)に相当する電力損失が発生するが、エネルギー輸送の観点から望ましいことではない。
  3. コロナ
     特に高電圧の送電線において電線の径が小さい場合、周囲の電界強度が高くなり、これが過大な場合にはコロナ放電が発生し電力損失、ラジオ雑音、近接通信線の誘導障害などを与えるので、これが発生しない範囲(AC 21kV/cm程度)で使用しなければならない。
  4. 電圧降下
     電線の径が小さい場合、抵抗Rと作用インダクタンスLが共に大きくなるので、直列インピーダンス\(\dot{Z}=R+j\omega L\)も大きくなる。直列インピーダンス\(\dot{Z}\)の電線に電流\(\dot{I}\)を流すと\(\dot{Z}\dot{I}\)の電圧降下が生じるが、送配電機器や負荷の電圧は可能な限り定格値近くで運用する方が望ましい。すなわち、電圧降下が過大にならないようにしなければならない。

(2)上記の文章で説明されている要因のうち、機械的強度、重量、価格に上記(1)で挙げた各項目を加えた7項目の要因それぞれに関して、電線の太さが太い方が望ましいか細い方が望ましいかを理由を付して述べよ。

  1. 機械的強度
     電線の材質が同じであれば電線が太い方が、引張強さが向上するため有利である。
  2. 重量
     電線の材質が同じであれば電線が細い方が軽量化できるため有利である。
  3. 価格
     電線の材質が同じであれば電線が細い方が安価であり有利である。
  4. 許容電流
     電線の材質が同じであれば電線が太い方が許容電流は大きく有利である。
  5. 電力損失
     電線の材質が同じであれば電線が太い方が低抵抗となり電力損失は小さく有利である。
  6. コロナ
     同一の材料の電線を単導体で比較すれば電線が太い方が電界強度が低くなり、コロナ発生は小さく有利である。ただし、多導体を採用する場合には実効的な電界強度によって性能が左右される。
  7. 電圧降下
     電線の材質が同じであれば電線が太い方が抵抗、リアクタンスが低くなるため、電圧降下が小さくなるので有利である。

解説

なし